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このサイトでは、建築断熱仕様が空調設備の負荷の大小に大きく関係することを述べてきまし
た。
従来の建築物では余り断熱性能の高くない建物を前提に空調設備の能力を経験的に決定してい
たと言ってもいいでしょう。
高い断熱性能を持つ建物の空調負荷は次のふたつの要因によって決められます。
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熱損失量 |
一日の熱負荷量は空調温度と外気温度などの差に基づく熱損失量と等しくなります。 |
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2. |
熱容量 |
熱容量の大きな建物は熱容量の小さい建物より一日の温度変化が少ないので、許容温度差が等しければより小さい空調設備で空調することができます。 |
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建物の冷暖房システムの適正化には冷房・暖房だけでなく給湯を含めたトータルな熱供給の合
理化を目指すべきだと思いますが、現状では給湯との連携を考慮した記述はありません。
空調設備は使用するエネルギー源から分類することができます。
石油ファンヒータなど開放型燃焼機器は多量の燃焼ガスを室内に発散するので気密性の高い建築物への使用には適しません。
一般に居住者一人あたり30m3/hの換気が必要と言われますが、灯油1リットルを燃焼させるとこの10倍の換気をしなければ炭酸ガス濃度を適正な範囲に保つことができません。
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古くから使われてきた火鉢・囲炉裏をはじめ、石油ストーブ、石油ファンヒータなど燃焼ガスが室内に発散されるタイプの暖房器具を「開放型燃焼機器」と呼びます。
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気密性能の低い建物では比較的安全でしたが、高気密建築物での使用には適しません。
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火鉢や反射型石油ストーブは輻射熱を利用した暖房で、対流型石油ストーブは空気の対流で部屋を暖めるものです。
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尤も火鉢は「手あぶり」と呼ばれるように部屋全体を温める暖房能力はありません。
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煙突を持つストーブや暖炉を「準開放型燃焼機器」と呼びます。
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開放型燃焼機器のように燃焼ガスを常に直接室内に発散することはありませんが、機械換気と併用すると使用していないときには煙突から外気を室内に引き込みます。着火直後や消火後など燃焼の弱いときにも充分浮力を持たない燃焼ガスがしばしば煙突を逆流します。
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気密性能の高い建物では開放型燃焼機器と同様使用すべきではありません。
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独立した吸気・排気系統を持つ燃焼機器で、気密性能の高い建物で使えるものです。
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日本では石油・ガスのファンヒータが販売されていますが、外国製のものの中にはペレットや薪を焚く暖炉やストーブもあります。
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燃焼機器は煙突から排出される燃焼ガスの温度が室温よりもかなり高いものが多く、燃料の発熱量のうち有効利用可能な割合が30%程度と低くなります。開放型燃焼機器は例外的に利用可能な熱が大きいものですが、適正な換気を行えば多くの熱が換気により失われます。
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燃料を燃やして水または空気を暖める装置を「ボイラー」と呼びます。
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ボイラーは暖めた空気をダクトで各室に運んで利用するものと、温水を配管で放熱機に運ぶものがあります。
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圧縮して高温にした冷媒から膨張させて低温になった冷媒に熱を移動させるシステムを「ヒートポンプ」と呼んでいます。私達の身のまわりにある冷蔵庫、エアコン、除湿機などはすべて「ヒートポンプ」の原理を使っています。
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最近普及してきた「エコキュート」も「ヒートポンプ」の一種です。
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ヒートポンプは電気やガスエンジンを使って運転しますがボイラーなどの燃焼機器と違って、外気などに含まれる熱エネルギーを「汲み上げる」ように働くため、運転に使用した熱エネルギーよりも大きな熱を手に入れることができます。
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ヒートポンプの効率は外部熱源と室内側温度の差が小さいほど効率が高くなります。
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外気温度 0℃室内温度20℃程度で使用されるエアコンでは効率(COP)6程度のものが、外気温度 0℃・給湯温度85℃で使用されるエコキュートでは効率(COP)4.5程度のものが使われています。
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熱源側に空気ではなく地下水や地熱を利用したものは「ジオ・ヒートポンプ」と呼ばれ、一般の「空気ヒートポンプ」より高い効率と運転の安定性があるとされていますが、設備費が割高になるため日本ではまだ普及していません。
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深夜電力を使う設備では電力コストは少なくなりますが、湯を沸かしてから使うまでの時間が長くなると熱損失も考慮する必要があります。
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「エコウィル」と呼ばれる発電装置はガスエンジンで発電機を回し排熱で湯を沸かします。
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使用したガスのエネルギーの約20%が電気に変わり、65%が水の温度を上げるために使われるのでガス給湯器よりも総合効率が高くなると言われています。
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太陽光発電と違って発電した電気を電力会社に売ることはできないので家庭内での使用に限られます。
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貯湯槽が温水で満たされているときは余熱を回収できないので発電できないというデメリットもあります。
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一時、太陽光発電設備に大きな補助金が出ていましたが、今国の補助金が多く出るのはこの設備です。
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地球表面には1m2あたり最高で約1KWの太陽エネルギーが降り注いでいます。このエネルギーを電気に変えるのが太陽光発電装置、温水に蓄えるのが太陽熱温水器です。
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「光熱費ゼロの家」といったキャッチフレーズで販売しているハウスメーカーの住宅には間違いなく太陽光発電装置が着いています。
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およそ3KWの発電能力のある装置を載せると1日に 30KWH、年間平均でおよそ11,000
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昼間の余剰電力を電力会社に売り、発電能力がなくなる夜間には電力会社から買い取ってそのトータルがほぼゼロになるように発電能力を設定することが多いようです。
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11,000KWHの電力料金はおよそ24万円/年、設備の初期投資額は240万円前後になるので、10年の耐用年数があると初期投資の改修をすることができます。
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税法上の償却期間は17年、実際の耐用年数は20年程度と言われています。
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「クリーンエネルギーを使っている」気持を持つために太陽光発電を取り付ける家庭も多いのではないでしょうか?
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阪神大震災を経験した兵庫県や別荘地の多い長野県などで比較的高い普及率を示しているのは災害時の停電対策や、環境問題への配慮といった経済的利益以外の心理的要因が働いているようです。
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太陽のエネルギーを集めやすい夏に大量の湯を沸かす能力があるので、日射の弱い冬には補助熱源を必要とします。
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太陽熱温水器には比較的簡単な「自然循環型」と貯湯槽を持つ「強制循環型」があります。
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自然循環型は温水の保温能力が不充分で昼間暖めた湯のエネルギーの大半が夜間に失われる傾向があります。
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太陽熱エネルギーの源である遠赤外線は熱エネルギーを多量に必要とする冬に少なく、余り熱エネルギーを必要としない夏に多く地上に降り注いでいます。冬の熱需要水準に合わせた集熱装置を設けると夏に余剰な湯をつくることになり、熱の熱需要にあわせた集熱設備を設けると冬に大量の購入エネルギーを必要とします。
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エコキュートなど深夜電力を使う給湯設備と強制循環型太陽熱温水器の貯湯槽を兼用するシステムとすることでエネルギー消費を抑えることができる可能性があります。
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太陽熱温水器には高温の湯を作る能力はありませんが温度の低い(低エクセルギーな)湯が利用可能な暖房需要を賄う能力があります。
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ニクロム線、シーズヒータなど大きな電気抵抗を持つ発熱回路に電流を流すと熱を発生します。ヒートポンプと違って電熱装置は消費電力と等しい熱しか発生しないので効率が低く高コストな熱源と考えられています。
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しかし深夜電力を使えば比較的低いコストで熱を発生することができますし、設備が簡単で故障が少なくエコキュートなどヒートポンプ機器に比べて設備費用が安い魅力があります。
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