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効率とランニングコスト
 空調設備の熱源には「効率」(COP)と呼ばれる性能があります。

 投入する電力や燃料などは単位あたりのエネルギーを持っていますが、そのエネルギーを使って利用できる熱の割合を示すものです。

 電熱線に1KWの電力を通電すると1KWの熱を発生します。したがって電熱式の熱源装置の効率は 1.0になります。入力と出力が一致する熱源装置は珍しいもので、多くの燃焼装置は効率が高いものでも0.8程度の効率を持っています。

 一つの原因は燃料に含まれ燃えると水になる水素成分です。水素成分を含む燃料を燃やすと水蒸気が発生し潜熱を持ったまま屋外の大気に放出されます。
 燃焼機器の効率を下げるもう一つの原因は燃焼用の空気よりも屋外に排出される排ガスの温度が高くなることです。屋外の 0℃の空気に含まれる酸素を使って燃料を燃やし、排気筒から60℃の排ガスを排出する設備は燃焼用空気の温度を60℃上げるエネルギーを大気に放出することになります。


 燃焼機器が1より低い効率を持つのに対して、ヒートポンプ設備は外気や地下水の持つ熱を汲み上げるので、効率(COP)=3〜6と投入した電力よりも大きな効率を示します。

 ただし、深夜電力を使うエコキュートなどの設備では設備を運転する時間と熱を使う時間にタイムラグがあり、貯湯中に放熱により失われるエネルギーがありますからCOPの数値が実情を反映していると考えると過大評価することになります。


 熱源区分ごとにエネルギーの発熱量、コストを纏めるとおよそ次のような傾向を示します。

 
都市ガス
13A
LPG
灯油
電力
深夜電力
電熱
ヒート
ポンプ
電熱
ヒート
ポンプ
単 位
m3
m3
L
KWH
単位あたり
投入エネルギー
11000
KCal
24000
KCal
8240
KCal
1
KWH
同上MJ換算
3.5530
7.7519
2.6615
0.2778
同上KWH換算
12.79
27.91
9.58
1.0
COP
※80%
80%
80%
100%
3〜600%
100% 3〜600%
蓄熱効率
100%
100%
100%
100%
100%
60%
60%
利用可能
エネルギー

KWH

KWH

KWH
1.0
KWH
3.0〜6.0
KWH
0.6
KWH
1.8〜3.6
KWH
投入エネルギー単価
165
600
70
22
22
7〜9
7〜9
利用エネルギー単価
16.12
/KWH
26.88
/KWH
9.13
/KWH
 22.00
/KWH
 3.67〜7.33
/KWH
 7.00〜9.00
/KWH
 1.94〜5.00
/KWH

 潜熱回収型の給湯器(商標:ECOジョーズ)はCOP95%以上で利用エネルギー単価が13.57円/KWH以下となります。


 従来、灯油が発熱量あたりのコストが易いエネルギーと考えられてきましたが、原油価格の高騰やヒートポンプの効率改善により、ヒートポンプや深夜電力を使う設備が注目されています。

 もう一点考える必要があるのは設備の初期投資額と耐用年数です。
 深夜電力や灯油などエネルギーコストの安い熱源を使う設備は初期投資額が大きく、都市ガスや一般伝統を使う設備は初期投資額が少ない傾向があります。



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