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上の条件で3月末日まで22℃で暖房し、4月1日から暖房を止めると室内気温は断熱の種
類によって下の図のように変化します。(2004年の気象データによるシュミレーション)
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上のグラフではいわゆる「花冷え」で外断熱工法では4℃、内断熱工法では7℃室温が低
下します。暖房期間を4月10日までとすると下の図のように暖房を切ったあとの温度低下が
外断熱工法で2℃、内断熱工法で4℃と半分に納まります。
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上のどちらの図でも変わりませんが、冷房を開始する時期は室温が28℃を超えるときが
目安になります。外断熱工法では7月10日過ぎ、内断熱工法では6月20日過ぎと約20日間
の差があります。
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8月末に26℃設定の冷房を切ったときの室内温度の変化を次の図に示します。
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内断熱工法では9月中に何度か室温が30℃に迫りますが、外断熱工法では温度が上がっ
ても28℃を超えることはありません。
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内断熱工法では間歇暖房を前提にしていますから、何度か冷房を書けることになるでし
ょう。
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冬の暖房の開始時期の目安を室温が18℃になるときを目安にするとすれば内断熱工法で
は10月下旬から、外断熱工法では11月下旬から暖房期間に入ると考えていいでしょう。
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以上のシュミレーションは「断熱材の室内側が常に均等な温度になる」という前提のも
とで行ったものです。内断熱工法の建物では躯体温度が外気温度に近いため、室内の空気
が躯体温度よりも外気温度に近付く傾向がありますがここではそのことを考慮していませ
ん。
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シュミレーションに使った2004年の夏から秋に掛けてのデータは例年に比べてかなり気
温が高くなりました。
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どのような空調をするかは住む人に委ねられていますが、完全に空調した場合とまった
く空調しない場合の室温変化を外断熱工法と内断熱工法の場合について示しておきます。
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完全空調時の負荷 暖房:6450KWH 冷房:1750KWH
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完全空調時の負荷 暖房:27570KWH 冷房:3390KWH
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ここで計算した負荷はHDD、CDDによるものではなく、内部発生熱を加えて、時間ごとの
室温と外気温度のシュミレーションに基づき、より実際の空調運転に近い形で試算してい
ます。
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内部発生熱があるため、内断熱工法と外断熱工法の空調負荷の比率はQ地の比率にはなら
ず、暖房では約1:4.5、冷房では1:2になります。
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空調と給湯を含めたエネルギー利用の効率化のためには、建物で年間に使うエネルギー
量を把握し、設備の設置と運転に掛かるエネルギーを減らし、適正な設備を備えることが
重要です。
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外断熱工法 |
内断熱工法 |
単位 |
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暖房 |
冷房 |
暖房 |
冷房 |
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Q値 |
1.43
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1.83
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4.68
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5.02
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w/m2・K |
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空調最大負荷 |
3.41
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1.56
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12.19
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5.77
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KW |
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熱容量 |
37,437
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9,438
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KCal/℃ |
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43.53
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10.97
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KWH/℃ |
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内部発生熱 |
0.47
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0.47
|
KW |
実際の
空調負荷 |
2.94
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2.03
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11.72
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8.24
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KW |
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熱容量が大きく室温の変動が小さい外断熱工法のRC建築物の空調設備容量の合計は次
の式で求めます。
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暖房設備容量=一般のQ値×(暖房基準温度−1月の平均気温)×床面積
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冷房設備容量=割り増したQ値×(8月の平均気温−冷房基準温度)×床面積
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また、熱容量が小さく室温が大きく変動する木造や内断熱工法のRC建築物の空調設備
容量の合計は次の式で求めます。
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暖房設備容量=一般のQ値×(暖房基準温度−1月の最低気温)×床面積
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冷房設備容量=割り増したQ値×(8月の最高気温−冷房基準温度)×床面積
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暖房設備容量=一般のQ値×(暖房基準温度−1月の平均気温)×床面積
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=1.49×(22.0−5.0)×120+=3,039.6≒3KW
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冷房設備容量=割り増したQ値×(8月の平均気温−冷房基準温度)×床面積
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=1.83×(28.5−26)×120=549≒0.55KW
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暖房設備容量=一般のQ値×(暖房基準温度−1月の最低気温)×床面積
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=4.68×(22.0−0.0℃)×120=12,355.2≒12.5KW
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冷房設備容量=割り増したQ値×(8月の最高気温−冷房基準温度)×床面積
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=5.02×(35.0−26.0)×120=5,421≒5.5KW
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年間空調コストはHDD(暖房度日)・CDD(冷房度日)と上の計算例で用いたQ値
を使って年間暖房負荷と年間冷房負荷を求め、これに「効率とランニングコスト」に示し
たエネルギーコストを掛けて求めることができます。
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熱容量が大きく室温の変動が小さい外断熱工法のRC建築物の空調負荷は次の式で求め
ます。
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年間冷房負荷=割り増したQ値×CDD×床面積×24
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また、、熱容量が小さく室温が大きく変動する木造や内断熱工法のRC建築物の空調負
荷は次の式で求めます。
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年間冷房負荷=割り増したQ値×割り増したCDD×床面積×24
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=1.49×1800×120×24=7724.16KWH≒7700KWH
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年間冷房負荷=割り増したQ値×CDD×床面積×24
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=1.83×111.5×120×24=588KWH≒600KWH
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=(7700+600)×3.67〜7.33=30,500〜60,800円
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=(7700+600)×※1.17〜3.00=9,700〜24,900円
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※ |
熱容量の大きい外断熱工法の建物は一日空調を停止しても室温が0.5℃程度しか変
化しないので夜間のみ空調を運転しても昼間室温が著しく上昇(降下)することはあ
りません。
運転時間が制限されるため設備容量は大きなものが必要になるので、必ずしも深夜
電力や第二深夜電力でエアコンを運転するのが適切であるとは限りません。 |
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=4.68×1800×120×24=24,261KWH≒24,300KWH
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年間冷房負荷=割り増したQ値×割り増したCDD×床面積×24
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=5.02×145×120×24=2096KWH≒2,100KWH
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=(24300+2100)×3.67〜7.33=97,000〜193,000円
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空調機器の選定にあたってランニングコストと並んで、初期投資額の高低が問題になり
ます。
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熱源機器やエアコンの耐用年数はおよそ10年ですから、設備への初期投資額の1/10
と年間のランニングコスト、及び保守点検が必要な設備ではその費用を加えたものが少な
くなる設備を採用するのが適切な方法です。
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設備機器の価格は定価と実勢価格の差が大きく、価格変動も大きいのでここに価格を示
すことは止めておきます。
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一般のRC外断熱工法の住宅では低温時暖房能力の合計が3KW程度のエアコンを取り付
ければ充分な冷暖房能力があり、設備費も最も安く収めることができます。
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設備能力はやや大きくなりますが、業務用天吊りエアコン1台を深夜電力で運転し、空
超能力が不足する厳寒期に補助的に他の暖房手段を利用するオプションも選択可能です。
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RC内断熱工法の住宅で同じ快適さの暮らしをするには約4倍の空調設備が必要にな
り、毎年ランニングコストに6〜10万円の差を生じます。
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室内空気と建物躯体とのスムーズな熱交換を阻害しないように内装材を使うときは熱伝
導率の小さい素材を使ったり、天井や壁の下地が空気層を作らないような配慮をしてくだ
さい。
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※
このページの計算は暖房期間常に22℃に、冷房期間は常に26℃度に保つ場合に必要なエネルギーです。
実際の建物では日平均外気温度が22℃を切る10月下旬に暖房を始め、平均気温が22℃を上回る6月下旬まで暖房を入れていることはありません。
暖房機以外の照明器具や家電製品、さらに人体から発生する熱が暖房を補完するので実際の空調負荷が少なくなる効果もあります。
空調負荷の計算値と現実の空調運転を比較すると下のふたつの図のような関係があります。


外気温度が暖房温度を下回っても躯体が暖まっていれば暖房しなくても寒さを感じない秋の終わりの期間期間(1)、寒さが一段落して暖房を切っても室温が保たれる期間(2)、家電機器や照明器具からの発熱が暖房負荷を補完する発熱量(3)により空調負荷が軽減されます。同様に冷房負荷も計算値より少なくなります。
なお、(1)、(2)の期間および(3)の温度幅は建物の温熱特性により異なります。
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