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暖房と給湯の最適化

 ここまで空調システムの問題として考えてきましたが、給湯システムと空調システムを合わせて考えることで家庭のエネルギー消費を最適化する可能性があります。

 給湯器の号数は、給湯器の能力の能力を表す単位で、「水温+25℃のお湯を1分間に何リットル出せるか」と言う基準で決められています。つまり、1号あたり1時間に60リットルの水の温度を25℃上昇させますから、1号は60*25*1000=1500KCal=1.74KWHとなります。

 20号のガス給湯器を使っているとすれば、この給湯器の出力は約35KWに相当し、上で計算した暖房設備容量の数倍から十数倍になりますが、実際にガス給湯器を使っている時間は一日15分程度しかありません。

 給湯と暖房のシステムを統合すれば、例えば都市ガスで 16.12円/KWH掛かっている給湯コストをヒートポンプの3.67〜7.33円/KWH、あるいは深夜電力使用の1.94〜5.00円/KWHまで削減し、給湯/暖房それぞれに熱源設備を持つ必要もなくなります。

家庭におけるエネルギー消費

 次のグラフは日本の家庭における用途別エネルギー消費の推移を示しています。
 空調・給湯・厨房関係のエネルギー消費ははここ20年余り安定していて、最近のエネルギー使用量の増加は「動力・照明ほか」に分類されるパソコンや家電製品の普及によるものであることが判ります。

 増大するエネルギー需要をCO排出量を削減しながら賄うには、エネルギー転換と並んでエネルギー使用の効率化が不可欠です。

 前のページに示した内断熱工法の冷暖房に必要なエネルギー26,400KWHはMJに換算すると約95,000MJに、外断熱工法の8,300KWHでも約30,000MJになりますから、上の図で冷暖房合わせて12,000MJのエネルギー消費は計算の2割程度のエネルギーしか使っていないことになります。

 上の図でもうひとつ注目に値するのは空調と給湯に使うエネルギーがほぼ等しく、給湯にも12,000MJ(3,333KWH)と毎日420リットルの水の温度を25℃上げるエネルギーが使われていることです。

熱源の組み合わせ例
外断熱工法の年間負荷と設備容量
暖房
冷房
給湯
年間負荷
 6450KWH
1750KWH
3,390KWH
設備容量
2.9KW
2.0KW
給湯式  35KW
貯湯式 4.5KW
370l


エアコンと給湯器の組み合わせ
定格 消費エネルギー 設備費の目安 運転費の目安
暖房 単層200V 1.5PS
6450KWH
200,000
35.475
冷房
1750KWH
9,625
給湯器 エコジョーズ20号    
3330KWH
200,000
45,230
合計
400,000
90,330
10年耐用としたときの総合コスト
40,000+90,330=130,330

エアコンとエコキュートの組み合わせ
定格 消費エネルギー 設備費の目安 運転費の目安
暖房 単層200V 1.5PS
6450KWH
200,000
35.475
冷房
1750KWH
9,625
給湯器 エコキュート370リットル
3330KWH
350,000
6,670
合計
550,000
51,770
10年耐用としたときの総合コスト
55,000+51,770=106,770

エアコンと給湯暖房機の組み合わせ (暖房用放熱機費用を含まない)
定格 消費エネルギー 設備費の目安 運転費の目安
暖房 給湯器と兼用
6450KWH
給湯と兼用
12,900
冷房 単層200V 1.5PS
1750KWH
200,000
9,625
給湯器 給湯暖房機 460リットル
3330KWH
550,000
6,670
合計
750,000
18,195
10年耐用としたときの総合コスト
75,000+19,190=94,190




内断熱工法の年間負荷と設備容量
暖房
冷房
給湯
年間負荷 27570KWH 3390KWH 3,390KWH
設備容量
11.7KW
8.2KW
給湯式  35KW
貯湯式 4.5KW
370l


エアコンと給湯器の組み合わせ
定格 消費エネルギー 設備費の目安 運転費の目安
暖房 単層200V 1.5PS×3台
27570KWH
600,000
151.600
冷房
3390KWH
18,600
給湯器 エコジョーズ20号    
3330KWH
200,000
45,230
合計
800,000
215,430
10年耐用としたときの総合コスト
80,000+216,430=296,430

エアコンとエコキュートの組み合わせ
定格 消費エネルギー 設備費の目安 運転費の目安
暖房 単層200V 1.5PS×3台
27570KWH
600,000
161,600
冷房
3390KWH
18,600
給湯器 エコキュート370リットル
3330KWH
350,000
6,670
合計
950,000
186,870
10年耐用としたときの総合コスト
95,000+186,870=281,870


 設備コストは増加しますが暖房に深夜電力や太陽熱温水器を使った温水を使用すれば暖房に掛かるコストを更に減らすことができます。 



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