断熱・気密・防湿                                 有限会社 日本外断熱総合研究所
3-7日本の気象と断熱工法 (6/6)
日本の気象と断熱工法
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付6間違いだらけの外断熱に

冬の結露の起きにくい断熱工法
 冬の内部結露を防ぐためにどのようなことをすればいいか、通常次のようなことが効果的
であるといわれています。
 
 1.  壁の室内側に気密防湿層を設け暖かい室内の空気に含まれる水蒸気が壁の中に入らな
いようにする。
 2.  壁の屋外側に「通気層」を設け、気密・防湿層を通り抜けて壁の中に入った水蒸気が
外気に開放されやすくする。
 3.  壁と通気層の間の面材は、透湿抵抗の小さいものを用いることが望ましい。

 ここに上げた1.と2.は比較的良く知られるようになって来ました。1.はいわゆる「高気
密」のことで高気密と言う言葉を知らずに家を建てる人はいまや少数派でしょう。
 2.の「通気層」についても多くの人が知るようになったと思います。「『高気密』で『通
気層』を持つ建物なら結露の心配はない」と考えている方も多いのではないかと思います。

 私が使っている定常分析ソフトでは相対湿度が80%以下の図しか掛けないようになってい
ます。壁の屋外側に構造用合板など面材を使わないときの定常分析図を描くと下の図のよう
に結露のない定常分析図が描かれます。
 外気温度と外気露天温度の差は約9℃ですから、このとき外気の相対湿度は60%ほどにな
ります。


 高田など日本海側内陸の多雪地帯では相対湿度が95%を上回ることが珍しくありません。
このとき、外気温度と外気の露点温度の差は2℃以下となり、赤と青の線が接近した状態に
なります。

 下の図は東京の事例を相対湿度だけグラフ上で上げたもので、日本海側ではむしろ温度を
下げたほうが実情にあった形になります。

 下の図でも内部結露は起きていませんが上の図に比べて結露しやすくなっている(赤と青
の線が接近している)ことはどなたにもわかると思います。

 日本では、(いえ、日本以外にも)さらに結露を起こしやすくする断熱工法が多く使われ
ています。それは断熱材と通気層の間に構造用合板やOSB合板など透湿抵抗の大きい面材
を使う工法です。

 ただし、定常計算をしても構造用合板やOSB合板を使った断熱構造の結露の危険はほと
んどグラフには現れません。ポリエチレンシートなどの気密・防湿層の材料は構造用合板の
100倍ほどの透湿抵抗があるので、合板などを使ってもそこに生じる露点温度の差は僅か
なものに過ぎません。

 しかし、継ぎ目や配線・配管類が貫通する気密防湿層はポリエチレンシートと同じ透湿抵
抗を持つ訳ではありませんし、建物が建てられてから時間が経つにしたがって気密性能は劣
化していきます。

 気密・防湿層の性能を大きく評価しすぎないで断熱材と通気層の間の透湿抵抗を小さくす
ることが冬の相対湿度の高い地域、厳しい冬を迎える地域では必要な配慮になります。


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