断熱・気密・防湿                                 有限会社 日本外断熱総合研究所
3-7日本の気象と断熱工法 (2/6)
日本の気象と断熱工法
君は沖縄にまで外断熱工法が正しいと思うのかね? 日本の気象の特色 ・夏の気象と断熱工法 
地域の気候特性と結露の危険 ・各地の結露特性 各地の結露特性2 逆転結露の起きにくい断熱工法
冬の気象と断熱工法 ・冬の結露を防ぐには
 

お知らせ、その他
0-0HOME
0-1What's New
0-2特集
0-3特許
0-4断熱と室内環境
0-5リンク集
0-6WEB_Masterの独り言
0-7協力設計事務所等募集
0-8NPO外断熱推進会議
  サイトマップ

高断熱建物を建てる
1-1快適な家造りのために
1-2TOPICS
1-3リンク集
1-4私の外断熱ライフ 
1-5工事・診断報告
1-6断熱と空調の蘊蓄
1-7RC外断熱の家って凄いっ

断熱と暮らし
2-1断熱とライフスタイル
2-2住まいと健康
2-3地球環境問題
2-4外断熱工法のマンション
2-5建物用途別
  外断熱・高断熱の奨め
2-7断熱改修の進め方

断熱技術講座
3-1やさしい断熱講座
3-2断熱の良い家造り講座
3-3-1コンクリート造の断熱
3-3-2内断熱工法と外断熱工法
3-4木造建築物の断熱
3-5断熱と「省エネ・耐久」
3-6断熱仕様とQ値
3-7日本の気象と断熱工法
3-8熱負荷のメカニズム
3-9空調設備

マニュアル
4-1快適な家造り
4-2断熱改修のマニュアル
4-3RC建築物の断熱改修
4-4省エネな家造りの進め方

付録
付1断熱用語辞典
付2断熱材性能比較リスト
付3住まいと断熱の掲示板
付4M邸 WEB見学会
 
 
世界の気象と日本の気象
 日本の夏は高温多湿です。そして日本の冬は低温高湿な北海道と日本海側、低温低湿な太平洋側、亜熱帯気候の沖縄などに大別されます。

 断熱技術は北欧やカナダなど寒冷地から普及が始まりました。気密・防湿層、通気層など今では断熱の常識とされている技術の多くが寒冷な北欧やカナダで発達してきました。

 寒冷地では断熱技術の欠陥は直ちに結露やカビの発生に繋がります。充分な断熱がなければ生活を維持できない寒冷地で断熱技術が発展してきたことにはそれなりの理由があります。

 しかし、北欧といわずヨーロッパ全土やカナダでは、夏に冷房を必要とする地域はほとんどありません。

 日本各地の気温−降水量と、欧米の気温−降水量をクライモグラフで比較して見ましょう。

 日本では梅雨に150〜200mmの降雨量を記録するほか日本海側では冬にも月当たり 200mmを超える降雪(降雨量換算)が観測されます。ヨーロッパやカナダではベルリンで唯一月当たり雨量が 100mmを超えるだけなのと比べて、日本の降雨量の多さは特筆ものでしょう。

 気温でも、下の表ではマドリードの月間平均気温の最高値が24℃台を記録していますが、ほかは月間平均気温の最高値は20℃以下になっていて、夏の気温は日本の5月ごろの気温になっています。




 大西洋からメキシコ湾流がもたらす湿気を含んだ風の吹くヨーロッパの冬は日本の太平洋岸に比べて湿度の高いものになります。日本海沿岸程雪が降るわけではありませんが、日本海側の地方と北ヨーロッパはよく似た温度・湿度環境と言えるでしょう。




 前の図の降水量を相対湿度に置き換えると違いはやや判りにくくなりますが、ヨーロッパのストックホルムとベルリンは寒い時期に湿度が高く、夏に湿度が下がる右下がりの形を示しています。
 反対に日本の多くの地域では温度が上がるほど相対湿度も高くなり、右上がりの形になります。


 北欧と中欧・アメリカあたりでは断熱技術の考え方の違いがあるように感じています。
 北欧では、壁の中の水蒸気を積極的に屋外側に排出するために通気層を使うほか、木造住宅では外壁側の面材の透湿抵抗を極力小さくしようとします。アメリカや中央では外壁側面材に比べて室内側の防湿層を堅固にすれば結露が問題になることはないと考えているようです。


 より寒く、外気が多くの水蒸気を持っている北欧やカナダ西海岸寄りの気候では、壁外側の透湿抵抗が僅かに増えても大きな問題になるので、通気層や透湿抵抗の小さい面材を使う断熱工法が発達してきたのでしょう。


 「日本の気象と断熱工法」とタイトルをつけたこの項は、当初日本の夏の蒸し暑さ、つまり外気が多量の水蒸気を持つことに着目して原稿を書き始めたものです。そのような問題意識から、夏の逆転結露に焦点を当て、日本型外断熱のあるべき姿を考えてきました。

 上のクライモグラフにも表れていますが、日本海沿岸の冬の降水(雪)量の大きさ、高湿度については、太平洋側と独立して検討を加える必要があるので、近日中に更に項目を追加します。




戻る


有限会社 日本外断熱総合研究所