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長〜〜い名前の章になってしまいました。
いわゆるライフサイクルコスト(LCC)と呼ばれるコストのことです。
外断熱工法でRC建築物を建てるとしたら坪当たり80万円で35坪の家が2800万円かかり、同じ予算で内断熱工法の建物を造れば40坪の建物ができる。
予算を考え、建築費だけに注目するとつい安い方に傾く気持ちを誰もが持っています。
RCの外断熱にしろ、木造高断熱にしろ、「高い省エネ性能の家を建てよう」と考えたときは、建設費だけでなくその家が存在する期間を通じて支払うことになる費用と、費用の見返りとなる資産、及び耐用年数がどうなるのかを理解してください。
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第五章 次に家を壊すまでのお金のことを考えてみよう |
家を建てるときに必要になる費用には次のようなものがあります。
建設費、設計費、地盤調査費、既存家屋の解体費、仮住まいの家賃、引越し費用、登記費用、不動産取得税など
一番の大物は建設費ですが、その他の費用も合わせると建設費の20〜30%になることも珍しくありません。
このうち建物本体の費用である建設費にはローンを利用することができますが経費的な要素が大きい建物以外の費用は手持ち資金で賄うことになります。
言い換えれば建てるときに自分で用意しなければならない金額は、
「建物代金+諸費用−ローン借入額」
になります。
初めに用意しなければならない金額のことはすぐ忘れやすいのですが、解体費や仮住まいの費用などは建物を使う年数で割って次に求める一年あたりのコストに上乗せして比較する必要があります。
家を持っている間に掛かる費用には次のようなものがあります。
固定資産税・都市計画税、修繕費、水道光熱費、損害保険料など
「水道光熱費は借家でも掛かるから、家を持つこととは関係がない」とお考えかもしれません。家の造り方(特に断熱の仕方)と空調費の間に関係があることを判って戴いていれば、私はどこに分類するかに拘りません。
ローンを組んだときはうえに示した費用のほかにローンの返済額が加わります。
減価償却は事業用の資産の目減りを表すもので、基本的に自宅に関して使われることはない概念です。
その減価償却をここで取り上げるのは耐用年数によって建物の残存価値が大きく異なるからです。
税法上の減価償却には定額法と定率法があり、建物の取得金額をもとに毎年の償却額が決ります。まだ償却償却していない額が残存価格となります。
通常税法の償却では償却機関を通じて同額を償却する定額法か、残存価値に定率を掛けて償却額を決める定率法が採用されます。
償却費の計算ではなるべく経費を増やした方が税額が少なくなるので、定率法が有利になります。

いずれも償却期間を47年(RC構造)としたもの
その結果、定率法では償却していない未償却残高(資産の残存価値)は定額法に比べて早く減少します。次の図はRC建築物の残存価値を表したものですが、定額法では27年目にまた定率法では15年目に所得価格の半分を割り込みます。
このような償却の考え方は中古建物が実際に持つ価値を反映しません。そこで、建物の残存価値を比較的正確にトレスすると思われるローン残高の計算式による残存割合の計算方法(黄色の線)を提案します。

いずれも償却期間を47年(RC構造)としたもの
提案した方法を使うには耐用年数を実情に合わせないと誤差が大きくなることに気をつけてください。
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耐用年数 |
5年後 |
10年後 |
15年後 |
20年後 |
25年後 |
30年後 |
35年後 |
40年後 |
45年後 |
50年後 |
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22年
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0.826
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0.625
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0.391
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0.120
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35年
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0.912
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0.810
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0.692
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0.555
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0.397
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0.213
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0.000
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47年
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0.947
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0.886
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0.815
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0.732
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0.637
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0.526
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0.398
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0.247
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0.076
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60年
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0.967
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0.930
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0.886
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0.835
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0.776
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0.708
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0.629
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0.537
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0.431
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0.384
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80年
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0.983
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0.964
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0.942
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0.916
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0.887
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0.852
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0.812
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0.765
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0.711
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0.687
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100年
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0.991
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0.981
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0.969
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0.956
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0.940
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0.922
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0.900
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0.875
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0.847
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0.835
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この章の続きでは、試算表を使って内断熱工法と外断熱工法の建物の経済性を比較する方法について説明します。
(つづく)
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