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世界の多くの国で鉄筋コンクリートや木造の家が建てられています。地域によって外観や内装
に多少の違いがありますが、先進国の住まいはどこも真冬でも暖かく快適です。
ところが、海外旅行から帰ってくると日本の家にはあの暖かさがなく、「日本の家が世界で一
番寒い家ではないか?」と思ってしまいます。GDP世界第2位の日本の住まい造りは欧米とど
う違うのでしょうか?
「何を目的に断熱しますか?」、この問いへの答が日本と欧州では大きく違います。
日本ではほとんどの場合、「公庫融資を受けるには、・・」、「断熱の悪い家は住み心地が悪
い」と個人の嗜好や事情をもと にした返事が返ってきます。断熱性能が充分かどうかを判断する
基準も、「次世代省エネ基準」をクリアしているかどうかといったところです。
ヨーロッパでは「有限な化石エネルギーにこれ以上依存できない」、「バイオ・風力など再生
可能なエネルギーを使って維持できる社会を目指す」、「有効な省エネルギー策は断熱だ」と社
会や環境との関わりを意識した答が返ってきます。EU全体がCO2発生量削減に取り組み、多く
の国で新築住宅 の消費エネルギー量を低く規制する法律が制定されています。
断熱工事を正確に施工すれば、断熱材の厚さと空調エネルギーの使用量(費用)は反比例、断
熱材の厚さと断熱工事費は比例して、特定の厚さが断熱工事費と空調エネルギー費用の合計を最
小にします。 ところが、断熱工事の原則を考えずにいい加減な断熱工事をしていては断熱材を
使っていても期待した断熱性能が発揮されることもなく、断熱性能とエネルギー消費を関連付け
ることもできません。
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断熱工事費(濃い桃色)は断熱厚さが増え
るほど増加し、空調エネルギー費(黄色)は
断熱厚さが増えるほど減少します。
厳密に言えば工事費は工法によって変化し
ますし、増加のしかたも一律ではありませ
ん。
内断熱工法は図の●の位置にあり、工事費
は安いですがエネルギーを浪費しています。
トータルコストが最小となる●の付近では
曲線の勾配が緩やかなので、やや厚めの断熱
を心がけた方がが良いでしょう。
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断熱−空調トータルコストの概念
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こういう断熱をしている現代の日本の建築物は、世界の先進国と比べて断熱性能が劣っていま
す。夏と冬に建物内部を快適な気温に保とうとすれば驚くほどの電気料金や灯油代の請求が来る
ことになります。
今ここを読みながら、あなたも家を建てるなら●ではなく、●の断熱パフォーマンスの家を建
てたいと思っていることでしょう。
空調費の差額だけで10年に1回車が買い換えられるほどの空調費の差になるのですから、
このサイトの目的は、題名の通り皆さんに「外断熱のメリットを生かした得する生活」をし
ていただくことです。お金を払って手に入れるエネルギーの無駄使いを止めること。断熱化の
二次的効果により建物の耐久性を高めることが居住コスト低減に役立ちます。
しかし、「内断熱は駄目だ」と決め付けるのではなく、内断熱の建物や一部の外断熱の建物が
抱えている問題を科学的に説明するよう心がけます。
「内断熱は結露とカビ・ダニの原因になる欠陥工法だ」 これまで内断熱批判はこの一点に集
中していました。結露がカビ・ダニの原因になることは間違いありませんが、内断熱の持つ問題
が結露・カビ・ダニ問題だと受け止められたとすれば「木を見て、森を見ない」ようにほんの一
部の問題に気付いたに過ぎません。
断熱方法は、建物の耐久性、冷暖房の消費エネルギーコスト、ライフスタイル、健康・快適
性、建物の環境負荷など様々なものに影響します。エネルギー費や耐久性などいくつかのメリッ
トはお金に換算してどちらが有利かを比較できますが、快適さや医者に通う頻度が減るなど多く
のメリットはお金に換算する基準がありません。
多くの方がコンクリートのマンションや戸建住宅に住むよう になった現在、多くの方がコンク
リート建築物の不快感・不合理さを体験されていることでしょう。
暖房中の結露と並んで、日本の住宅を不快に感じるもうひとつの原因は、北海道と東北の一部
を除く日本の気候の特色である高温多湿な「梅雨」にあります。欧米では月に 100mm以上の降水
量のある地域は稀ですが、梅雨前後の日本では150〜250mmの降水量があり、水蒸気量も乾燥して
気温の低いヨーロッパの夏より遥かに高くなります。
梅雨に象徴される日本の気候と、断熱材と水蒸気の性質を理解して適切な設計をしなければ、
逆転結露(夏型結露)や室内の蒸し暑さも避けられません。
「空調コストがかかる家」は「断熱不足の家」と同じ意味です。断熱性能を高め、少ないエネ
ルギーでいつでも気軽に快適な空調ができる家を造りましょう。
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