有限会社 日本外断熱総合研究所          Japan Institute of Insulation
3-3-1 コンクリート造の断熱 (8/8)
コンクリート造の断熱

コンクリート造の断熱
 コンクリートの蓄熱性を使いこなす ・ 高温多湿な夏 ・ 四つの外断熱工法 ・ 断熱厚さと断熱性能
 ・ 内断熱工法と外断熱工法 ・ 空調しないときの躯体温度変化 ・ 空調中の躯体温度変化
 ・ 空調を切ったあとの室温変化 ・ 空調を入れたときの室温変化 ・ 断熱工法と経済性
 ・ 結露 ・ 各部分の断熱方法 ・ 働かない断熱材 ・ 熱橋 ヒートブリッジ


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付録
付1断熱材性能比較リスト
付2断熱用語辞典
付3住まいと断熱の掲示板
付4M邸WEB見学会
空調を切ったあとの温度変化

無断熱の建物
 無断熱のコンクリート建築物の室内を充分暖めたとき、コンクリート室内側の温度は空調温度に 屋外側の温度は外気温度に等しくなっています。
 外気温度は5℃から10℃に向かって上昇中ですが、外気温度がサインカーブを描くものとすると 朝6時に空調を切ったあとコンクリート躯体の持っていた熱は急速に失われ、6時間後の正午ごろ に室温は外気温度に近いところまでさがります。その後、外気温度が低下するに従い外気温度の変 化に約6時間遅れる形でサインカーブを描いて温度が変化します。


※ 躯体表面温度が空調温度まで上昇するには強力な暖房設備が必要なので、図のように室温が充 分上昇することは滅多にあることではありません。

内断熱工法の建物
 内断熱工法のコンクリート建築物の躯体はほとんど熱を持っていません。
 無断熱のコンクリートの壁よりも内断熱工法の壁は熱を持っていないので、空調を切ったあと内 断熱工法の建物の室内温度は無断熱の建物に比べても急速に低下します。

 温度の低下する割合は断熱材の厚さが薄いほど大きく、厚さ5cmの断熱材で30分ほどで外気温 度に達し、厚さ15cm(いささか現実的ではありません)の断熱でも2時間あまりで室温が外気温度 並みに下がります。






外断熱工法の建物
 外断熱工法のコンクリート建築物の躯体は室温と同じ温度に保たれ外側を断熱材で覆われている ので、大量の熱を含みその熱を逃がしにくくなっています。
 無断熱の建物の室温がが空調を止めた半日後に、内断熱工法の建物の室温が空調を止めて3〜4 時間後に、それぞれ空調をしていた名残がなくなるのに対して、外断熱工法の建物の室温は長時間 かけてゆっくり低下します。

 温度の低下する割合は断熱材の厚さが薄いほど大きく、厚さ5cmの断熱材で30分ほどで外気温 度に達し、厚さ15cm(いささか現実的ではありません)の断熱でも2時間あまりで室温が外気温度 並みに下がります。




 次の図は外気温度が6℃で変化しないときに20℃で空調された外断熱工法と内断熱工法の建物 の空調を切ったあと、室温がどう変化するかを計算したものです。

 内断熱工法の建物では1日後には室温は空調温度と外気温度の中間(13℃)を下回り、4日目に は外気温度と等しくなります。
 外断熱工法の建物では12日目に空調温度と外気温度の中間(13℃)になり、その後もゆっくりと 室温が低下します。

 外断熱工法の建物は保温性に優れているので、空調を切ったあともはるかに長い時間熱エネルギ ーを建物内部にとどめておく性質があることがわかります。

 普通の住宅では空調が必要な時期に何日も空調しないで生活することはありませんから、室温が 数度以上低下することは起きないと考えて構いません。

 長期間留守にする場合は設定温度を2〜3℃低くして冷房しておくのが外断熱工法の建物の特性 を生かした使い方です。






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