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日本とヨーロッパ・北米の都市の毎月の気温と降水量のクライモグラフを見ましょう。
ヨーロッパでは夏の降水量が 100mmを超えることがありませんが、日本では夏に 150〜 250mmの
降水量があり、少し気温が下がると100%近い相対湿度を示すことも珍しくありません。
気温もヨーロッパと日本では違います。マドリードでも月平均気温が25℃を超える月はなく、ヨ
ーロッパでは個人住宅で冷房が使われることはまずありませんが、日本では平均気温が25℃を超え
30℃近くまで上昇するのが一般的です。
湿度の高い時期が気温の上昇期と重なることが、さらに問題を大きなものにします。
「夏を旨とすべし」はこの気候に暮らす知恵でした。
このような環境に建てられる日本の外断熱住宅を設計するにあたって、ヨーロッパの真似をする
のではなく
1.除湿などの措置により室内の湿度を60%前後に保つこと
(コンクリート温度が低い時期に湿った外気を取り入れると室内表面で結露を起こしま
す)
2.冷房設定温度を低く設定しすぎないこと
(躯体温度を下げ、コンクリートの室内および室外面に結露しやすくなります)
3.高い水蒸気圧を持つ外気が直接コンクリート躯体に触れない措置をすること
(短い水蒸気圧のピークに結露を起こしにくくします)
など考えなければならないことが幾つかあり、日本には日本の風土を考慮した断熱と空調が必要で
す。
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下の図は静岡地方気象台の1999年の7-8月の気温湿度観測データです。
7月3、14、20日の最高露点温度が当日の平均気温と同じか上回っています。躯体温度が上
昇していないとき、3日のように大気の露点温度が急激に上昇し、あるいは14日のように過去数
日に比べて平均気温自体が急に上昇すると大気中の水蒸気が冷たいコンクリート躯体に触れて夏型
結露を起こす恐れがあります。
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躯体内側では窓の開閉や換気によって室内に取り込まれた水蒸気が躯体に触れて結露を起こし、
あるいは結露しなくても相対湿度が80%を超えて不快に感じたり、カビを発生させたりする原因に
なります。
この時期の室内気温は26℃前後、外気の水蒸気量は 21.5g/kg前後ありますから、除湿または除
湿と全熱交換換気との併用により、室内の水蒸気量を少なくとも 17g/kg以下に下げる必要があり
ます。このとき、エアコンの除湿機能を使って室温も下げると次に書いた外壁表面の結露を促進す
るので、エアコンの機種選定には注意を要します。
透湿抵抗のほとんどない繊維系断熱材だけを使った外断熱工法では外気の水蒸気圧が直接躯体に
作用するため、外気の露点温度が外壁温度を超えると外壁面に結露が起き、空気中の炭酸ガスを含
んだ結露水が躯体内に浸透する恐れがあります。建設地の気候特性を調査して結露の可能性のある
地域では、躯体表面に透湿抵抗のある発泡樹脂系断熱材を使い、防火・耐火対策を要する場合には
外装材側に繊維系断熱材を使えば良いでしょう。
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