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構造体の温度
内断熱工法と外断熱工法の最大の違いは構造体の温度にあります。
外断熱工法の構造体(躯体=コンクリート)は断熱材で保温され、室内温度とほぼ同じ温度に保
たれ続けます。
外断熱工法の構造体の温度は真冬でも20℃以上、真夏でも28℃以下と年間を通じて8℃程度の温
度変化を示します。
内断熱工法の構造体は断熱材を解さずに外気に直接接しているので、冬にはその場所の最低気温
(放射冷却を受けるときは最低気温以下)に低下し、夏に輻射熱を受けるときには60℃程度まで上
昇して60℃以上の幅で温度変化を示します。
内断熱工法では大きな温度変化をする構造体と室内が熱橋(ヒートブリッジ)と呼ばれる断熱材
の欠損部分を挟んで隣接しているため、熱橋から大きな熱損失が起ると同時に熱橋付近で結露のリ
スクが高まります。
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内断熱工法の構造体温度

外断熱工法の構造体温度

熱容量の大きさ
熱容量とは断熱材の内側にある素材ごとの重量にその素材の比熱を掛けた数値を合計したもの
で、建物の暖めにくさ冷めにくさを表わす指標です。
内断熱工法では建物の大きな部分を占めるコンクリートを断熱材の外側に置くため、外断熱工法
に比べて1/4程度の熱容量しか持ちません。
同じ熱損失性能(Q)値の建物で同じ熱の移動が起きたときに内断熱工法の建物は外断熱工法に
比べて4倍も大きな温度変化を示すことを意味しています。
一般に、内断熱工法の建物の熱損失係数は外断熱工法の建物に比べて3〜4倍になります。
内断熱工法の建物では外断熱工法の建物に比べて外側の世界と3〜4倍の熱を移動させているの
で、熱容量が1/4とすると同じ状態で空調を切っていると12〜16倍の速さで室温が変化する
ことになります。
断熱と室内環境のトップに5種類の断熱工法について様々な空調方式を採用した場合の室温変化
を示していますが、Q値と熱容量の組み合わせによって室内の快適さは大きく異なります。
熱容量はやかんや風呂桶に入った水の量に似た概念です。水の量が2倍・3倍に増えれば同じエ
ネルギーを加えても温度上昇の割合は1/2、1/3と少なくなります。
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耐久性
一旦建物が造られた後壊されるまでの期間、人間で言えば平均寿命に相当するものを「建物のラ
イフサイクル年数」などという名前で呼ぶことがあります。
建物には戸籍や住民票はありませんから、それぞれの建物が建てられてから何年経っているかの
正確な統計もありませんが、建築物除却届などで取り壊された建物の建築時期の統計をとるなどの
方法で出された統計資料があります。
平成8年の建設白書には
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「日本の住宅の寿命は、建築時期別のストック統計から試算してみると、過去5年間に除却された
ものの平均で約26年、現存住宅の「平均年齢」は約16年と推測されるが、アメリカの住宅につ
いては、「平均寿命」が約44年、「平均年齢」が約23年、イギリスの住宅については、「平均
寿命」が約75年、「平均年齢」が約48年と推測され、日本の住宅のライフサイクルは非常に短
いものとなっている。」
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と書かれていて、日本の住宅の寿命が特に短いことが強調されています。
この内容が木造や鉄筋コンクリート造など特定の構造の建築物に限定した分析の結果ではないこ
とを考慮する必要があると思いますが、欧米では建築物の断熱や室内環境に厳しい対応がされ、建
物の耐久性を損なう要因への対策の違いも結果に表れていると思います。
南北に長く、温帯から寒帯にまたがるヨーロッパでは、様々な気候の中で比較的均質な暮らしが
営まれています。
外気温度の比較的高い地中海地方から、北極海に面する地方まで、様々な建築習慣があります。
木造でも、石造でも、またRC造でも建物を長持ちさせる技術は結露を起こさせないことと、躯
体への雨水などの影響を避けることです。
石やレンガの風化が大きな温度変化による伸縮や水の凍結・融解を原因としていて、木材の腐朽
やカビの発生に水分の存在(高湿度)を必要とするように、水の存在と大きな温度変化は建物の劣
化を進め、建物の耐久性を損ないます。
関連情報
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省エネルギー性
熱橋が少なく断熱材の厚さを増すことが出来る外断熱工法の建物の熱損失性能は内断熱工法の建
物に比べて小さくすることが出来ます。
例えば内断熱工法で、次世代省エネ基準をクリアするRC戸建住宅を建てることはほとんど不可
能ですが、外断熱工法で設計すれば次世代省エネ基準の半分近いQ値をもつ建物を造ることも充分
に可能です。
建物の省エネルギーは建設に伴う消費エネルギーと、建物の使用に伴う消費エネルギーの二種類
のものがあります。
建設に伴う消費エネルギーは全消費エネルギーを耐用年数で割って、また使用に伴う消費エネル
ギーは1年分のエネルギー使用量で表わせます。
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