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今、ドイツを初め、スウェーデンやオーストリアなどヨーロッパ各地で「パッシブハウス」と呼
ばれる実験住宅が造られ初めています。
このパッシブハウスは多少の仕様こそ変わっていますが、前のページでご紹介した1992年にド
イツで開発が着手された「超低エネルギーハウス」です。
今、これら夏に冷房を必要としない地域のパッシブハウスは次のような年間エネルギー消費と
室内の快適性を前提に開発されています。
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項 目
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条 件
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年間冷房+暖房エネルギー
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15KWH/m2・a(暫定的に30KWH/m2・a)以下
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1次エネルギー換算総エネルギー消費
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120KWH/m2・a以下
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気密性
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0.6回換気/h 相当量以下(EN13829に基づく)
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冬季快適性
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上記エネルギー使用枠内で、居室温度20℃を維持
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ドイツや北欧の超低エネルギーハウスに関する記述は、
http://www.europeanpassivehouses.org/ (ヨーロッパのパッシブハウスの推進)
http://www.cepheus.de/eng/index.html (価格効率的なパッシブハウスのヨーロッパ標準)
http://www.passiv.de/ (パッシブハウス協会)
にあります。
パッシブハウスは、伝統的な暖房装置や機械的な冷房装置なしに夏も冬も快適な室内環境を維
持できる家の規格です。
一般に、パッシブハウスは、良い断熱性能と高い気密性能を持ち、高い効率を持つ熱交換換気
装置が画質内の良い空気環境をもたらします。
その結果、設計熱負荷は必要とされる最小限の換気によって運搬できる小さなものに制限され
ることになりますが、暖房の熱は換気システムによって運ばれる必要はありません。
寒冷地でパッシブハウスを作り出す技術
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項 目
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仕 様
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1.
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太陽の輻射熱取得
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暖房需要のおよそ40%
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2.
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Lp-Eペアガラスなど、高性能なガラス
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U値 0.75 W/(m2/K)以下
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3.
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高性能断熱サッシ
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U値 0.8 W/(m2/K)以下
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4.
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高い断熱性
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・高い断熱性能
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U値 0.1W/m2・K以下
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・接続方法(熱橋を防ぐ)
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Ψ (熱透過率外部延長につき) 0.01W/(mK)以下
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・気密性
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n50で0.6回/h以下
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5.
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換気
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30m3/h・人
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6.
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熱交換換気
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熱回収効率80%以上
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7.
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排気からの潜熱回復
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最大熱負荷10W/m2以下
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8.
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換気用外気の地中予熱
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吸気温度8℃以上
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電機製品の効率は器具の省エネ能力を表します。
洗濯機や食器洗浄器への給湯、空調機、電球型蛍光灯などパッシブハウスに効率的な家電製品
を使うことによって、何の快適さも便利さも損なうことなく電力消費は既存の平均的な家に比べ
て50%削減されます。すべての設備が、効率良く働くように設計されます。例えば換気システム
は能率の良い直流モーターで動きます。高性能器具は平均的な性能のものより割高であるといは
限りません。効率の良い電気製品は電気代を節約して代金の差額を取り戻します。
不足するエネルギー需要を再生可能なエネルギーで補いましょう。
費用が最適化されたソーラーシステムはパッシブハウスの全体の低温の熱の要求の40%を満た
すことができます。エネルギー需要がそのうえそうでなければ入手不可能であり、利用可能な供
給が十分でない可能な何かをする低い残り:
年間のバランスで、暖房、給湯、および家電などほかのエネルギー消費は、パッシブハウスを
完全に一次エネルギーと気候の影響から切り離し、再生可能な資源によって賄われます。これは
ハノーバー・クロンスベルグのCEPHOUSE開発で達成されています。
温暖なヨーロッパにもパッシブハウスを広める
ドイツや北欧で実験的なパッシブハウスが建てられるようになったあと、フランス、イギリ
ス、イタリアなど温暖なヨーロッパ南部の地域でドイツや北欧と異なる仕様のパッシブハウスの
開発が進められるようになってきました。
イギリス、フランス、スペインなど国が違えば気象条件も違いますから、同じように「パッシ
ブハウス」と呼ばれる家でも建てられる場所によってその作られ方はまちまちです。
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項 目
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条 件
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年間暖房エネルギー
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15KWH/m2・a以下
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年間冷房エネルギー
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15KWH/m2・a以下
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1次エネルギー換算総エネルギー消費
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120KWH/m2・a以下
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気密性
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0.6回換気/h 相当量(冬季の設計外気温が0℃
以上の地域は1.0回換気/h 相当量)以下
(EN13829に基づく)
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冬季快適性
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上記エネルギー使用枠内で、居室温度20℃を維持
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夏季快適性
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居室はEN15251に定められた快適域にあること。
機械式冷房(註:機械換気を含む)を行なう場合
には、居室温度は26℃以下であること。
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温暖なヨーロッパ南部におけるパッシブハウスについての解説は次のサイトで読むことができ
ます。
http://www.passive-on.org/CD/1.%20Technical%20Guidelines/Part%202/Passivhaus%20UK/Part%
202%20-%20UK%20Passivhaus%20in%20Detail.pdf (イギリスのパッシブハウス)
http://www.passive-on.org/CD/1.%20Technical%20Guidelines/Part%201/Part%201%20-%
20English.pdf (暖かいヨーロッパのパッシブハウス)
ドイツや北欧に比べて冬の寒さが厳しくないこれらの地域のパッシブハウスは、寒冷地に比べ
て緩やかな断熱性能で所期のエネルギー消費性能を満たすことができるので、寒冷地に比べてよ
り簡易な仕様で達成することができます。
例えば、寒冷地では必須と考えられている熱交換換気装置を省略する、壁や屋根の断熱性能を
やや大きめにするなどコストが掛からない方法が選択できます。
さらに、温暖な地域で建てられるパッシブハウスでは「適応快適性」理論に基づく空調時間の
短縮が図られています。
暖房では室内の温度湿度を一定にして、室内の風速を大きくすると体感温度がさがります。室
内の風速を出来る限り小さくして室温が低くても快適な暖かさを感じられるようにするのが良い
方法です。
一方、冷房では室内温度が高いと感じたときに、冷房を使うか通風して室温をそれほど下げず
に風邪による涼しさを求めるかという選択が可能です。
もちろん、風速をどこまでも大きくできるわけではありませんが、「冷房か、扇風機か?」と
いった二者択一が可能な範囲があることは理解できると思います。
温暖な地域のパッシブハウスでは室温が26℃を越えたとしてもすぐに冷房を使うという選択を
せずに、「窓を開けて風を通す」、「外気温度が低い時間に建物を冷やしておく」、それでも暑
さが厳しいときに「冷房を掛ける」といった使い分けをすることで冷房エネルギーを減らすとい
う考え方に立っています。
これまでに書いたことを読んでくると、「暑さを我慢して冷房をなるべく使わない」様なイメ
ージがあるかもしれません。でも、パッシブハウスが従来の次世代省エネ基準の家に比べて10%
ほどの空調エネルギーで暖房できるほど断熱性能が高く、外部の温度変化の影響を受けにくいこ
とを忘れないでください。
温暖なヨーロッパでも暖房度日が北欧の半分程度あるので、Q値で1.5w/m2・K程度の断熱性能
を持たせたうえで、できるだけダイレクトゲインを取り入れることになります。このような断熱
性能を持つ建物は、今私たちが知っている日本の住宅より遥かに夏に外からの熱の影響を受けに
くいものです。
「適応快適性」、または「適応快適域」について私もまだ充分な理解をしていません。情報が
ありましたら後日改めてお知らせします。
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