2-1-4/8 あなたの家物語、始まる(4/8)

あなたの家物語始まる ・あなたの家に欲しい性能 ・暮らし心地って? ・資金計画 ・建物の耐久性
省エネルギー 快適な家 ・夏の安眠対策 物語の終わりは来るか?


お知らせ、その他
0-0HOME
0-1What's New
0-2特集
0-3特許
0-4断熱と室内環境
0-5リンク集
0-6WEB_Masterの独り言
0-7協力設計事務所等募集
0-8NPO外断熱推進会議
? サイトマップ

高断熱建物を建てる
1-1快適な家造りのために
1-2TOPICS
1-3リンク集
1-4私の外断熱ライフ
1-5工事・診断報告
1-6断熱と空調の薀蓄
1-7RC外断熱の家って凄いっ

断熱と暮らし
2-1あなたの家物語、始まる
2-2住まいと健康
2-3地球環境問題
2-4外断熱工法のマンション
2-5建物用途別
2-6断熱改修の進め方

断熱技術講座
3-1やさしい断熱講座
3-2断熱の良い家造り講座
3-3コンクリート造の断熱
3-4木造建築物の断熱
3-5断熱と「省エネ・耐久」
3-6断熱仕様とQ値
3-7日本の気象と断熱工法
3-8熱負荷のメカニズム
3-9空調設備

マニュアル
4-1快適な家造り
4-2断熱改修のマニュアル
4-3RC建築物の断熱改修
4-4省エネな家造りの進め方

付録
付1断熱用語辞典
付2断熱材性能比較リスト
付3住まいと断熱の掲示板
付4M邸WEB見学会
付5RC外断熱工法と
付6間違いだらけの外断熱に
 
耐久性に関するいくつかのこと
コンクリート建築物の耐久性
 つい十数年前まで、コンクリート建築物の耐用年数は60年」と言われ、事業用資産としてのコ ンクリート造の住宅の償却年数も60年と決められていました。

 「あまりにも実勢とかけ離れている」ということになったのでしょう、今ではコンクリート住宅 の償却年数は47年に短縮されました。それでも実際の耐用年数を反映したものになっているかとい うと大きな疑問があります。

 大阪・千里ニュータウンにある、旧日本住宅公団が分譲した分譲マンションで建築後30年過ぎて 管理組合内部が従来のように改修して住み続けるか、それとも一旦退去して建物を建替えるかの管 理組合の決定を巡って争われた民事裁判がありました。裁判所は築後30年のこの建物が改修できな いほど老朽化していることを認めて管理組合の決定を支持しました。
 つまり、住宅ローンの返済も終らない築後30年のコンクリートマンションがすでに耐用年数に至 ったと判断したのです。

 コンクリートの建築物の耐久性はコンクリートの圧縮強度、コンクリートがアルカリ性を維持し ていること、それに鉄筋が錆びていないことなどから判断します。それに最も影響を与えるのがコ ンクリートにできるひび割れ(クラック)です。

 コンクリートはひび割れのできやすい構造体です。窓の四隅は特にひび割れのできやすい場所で すが、ここにひびが入ると雨水がコンクリートの内部まで浸透しやすくなります。コンクリートに 浸透する雨水には二酸化炭素が融けていて、コンクリートのアルカリを保つ石灰成分を水溶液中に 溶かしだす働きをします。

 コンクリートの分譲マンションでは10〜12年周期で「大規模修繕工事」を行ないますが、その中 で一番重要な仕事はクラックを探し出し、水の浸透を防止することです。

 しっかりした管理組合のある分譲マンションではきちんとした点検と改修が行なわれている筈で すが、30年程度で建替えが現実のものになるということは、3回目の大規模修繕工事が行なわれず に建替えになることもありえます。

 「コンクリートの躯体にひび割れが起こり、そこに雨水が掛かってコンクリートを劣化させる」 これは内断熱工法のコンクリート躯体に特有な劣化現象です。

 内断熱のコンクリートは年間50℃以上の範囲で、一日でも10℃から輻射を受ける場所では30℃の 範囲で温度変化と伸縮を繰り返してクラックを引き起こしやすい造り方になっている上に、直接雨 水に濡れます。一方、外断熱のコンクリートの温度は日に1℃以内、年間でも10℃以内しか温度変 化しませんから、熱伸縮がひび割れを起こすことがほとんどありません。
 仮にひび割れができたとしても雨水は断熱材の外側で浸透をブロックされるので直接コンクリー トに触れることがありません。

 外断熱のRC建築物の耐久性が内断熱のRC建築物に比べて優れていると言われるのはここに最 大の理由があると思います。


愛着と耐久性
 あるものが好きか嫌いか」と、「そのものが長持ちするか」は本来関係のない問題かもしれま せん。しかし、古くなっても捨てがたく修理しながら身に着ける古着もあれば、まだ使えてもほと んど着ないまま捨てられる服もあるでしょう。

 愛着の湧く住まいは手入れをしても長く使いたいと思うもので、反対に好きなところが少ない家 は「ローンが終ったら早く建て替えたい」だけの厄介者になってしまいます。

 かつての日本の木造住宅の寿命の短さの原因が、低い基礎・排水の悪い地盤と日本独特な高温多 湿な気候にあったとする考え方にはまずまず相応の理由があると思います。しかし、今なお30年ほ どの周期で建て替えられる木造住宅が多いことをどう考えればいいのでしょうか?

 ヨーロッパでは築後数十年の住宅は「新築建築物」に区分され、新築建築物と変わらない価格で 取引の対象になっています。
 建築後10年を過ぎた建築物の売買価格が土地価格だけを評価の対象としたり、土地価格から建物 解体費を差し引いて売買価格が計算される日本の不動産価格の決め方は極めて異常なものです。

 「狭い国土を常に有効利用するためにはスクラップ&ビルドを繰り返す方が良い」と考えること も出来なくはありませんが、欧米なら子供や孫の時代まで 100年以上使い続けることが珍しくない 建物を、日本では自分が建てた建物を30年もすればまた建替えることも珍しくありません。
 欧米ならリフォームで済む程度の建物を壊して建替えるのが当然という文化は国民経済的に大き な無駄を生み出しています。


 返済能力から融資可能額が決まり、どんな建物を造るかをほとんど評価しない日本独特な住宅融 資制度は、ローンを払い終わってから起きることも考えずに住宅建設を経済の牽引車にしてきた一 昔前の行動様式に陥ってしまいます。

 日本では浴室暖房機、暖房便座付きウォシュレット、床暖房など「RC内断熱住宅専用設備」と 言いたいような設備機器がたくさん販売されていますが、RC外断熱の家ではウォシュレット本体 以外のものは全く必要ありません


ローンを払い終わるころに何が起きるか?
内断熱集合住宅を買ったとき
 寿命が30年(裁判所の建物の寿命認定)35年(ローン融資期間)47年(RC住宅の償却期間)と かを基準に建物の耐用年数を考えるとすると、住宅を取得したあとどんなことが起きてくるでしょ うか? RCの内断熱建築物について考えます。

 「建物の耐用年数が短い」という視点でものごとを考えていますが、人生の節目に転勤や家族構 成の変更によって、住む家を替わらなくてはならないことが起きることは充分考えられます。

 しかし、30〜47年程度で建物が老朽化して使えなくなる可能性があるとすれば、集合住宅(マン ション)の場合は多くのリスクを抱えることになります。
 築後20年を超えたマンションはいつ耐用年数を迎えるか判らない資産ですから、買い手としては 安く買えなければ取得したくない買物になります。つまり、売り手にとっては希望価格では売りに くい財産になるわけです。


 条件が合う買い手がいて、売買が成立したとします。中古マンションを新しく手に入れた区分所 有者は通常まだ多額のローンを抱えています。古くからの区分所有者と新しい区分所有者は建替え 問題が提案されても立場が違いますから、管理組合内での協議が揉める原因になります。


 こういう問題は外断熱のRCマンションでもいずれ起きる問題ではありますが、建築してから30 〜47年ほどで起きるとすれば、今50代の方ならあなた自身が問題に直面する可能性があります。
 建物の耐用年数が50年を超えれば建てたときの当事者が建替え問題に頭を悩ますことはなくなり ますから、外断熱工法の採用など確実に建物の寿命を延ばす方策を取るべきだと思います。

 寿命の短い建物では最悪の場合、年金生活をしながらもう一度住宅ローンを借入れるか、土地の 持分を売却して賃貸住宅に転居するかなど悩ましい対応策を選択しなければならなくなります。


外断熱戸建住宅を取得したとき
 戸建住宅と集合住宅の最大の違いは集合住宅では管理組合が作られていて、建物の管理・運営・ 序客までを区分所有者が共同して行なうこと、戸建住宅では個人が自由に管理できることです。

 一般に個人住宅では計画的な維持・管理が行なわれにくく建物の維持に必要な修繕も集合住宅に 比べて計画的な実施はできません。実際建築後数十年経ったコンクリート造の住宅の中にはあちこ ちにクラックが見られるものがあります。

 そればかりではなく、打ち放しのコンクリート住宅の中には新築直後の真新しいコンクリートに クラックが起きているのを見ることができます。

 まだ新しいコンクリート。窓の左右の上にもうクラックができている。


 コンクリートにクラックが発生することは仕方がないとしても、そのクラックを風雨に晒すとそ こからコンクリート内部に中性化が進み、コンクリート内部の鉄筋が錆びる時期を早めます。
 「うちはタイルを張ってあるから大丈夫だろう?」−−いいえ、タイルは防水性のある建材では ありません。
 「吹き付けタイルなら防水性があるでしょう?」−−防水性はありますが透湿性がないのでコン クリート内部で結露を起こす心配があります。 大きなクラックが入ると吹き付けタイルの塗膜が 切れてクラックに水が浸入することを防げません。

 コンクリートの外側に断熱材を配置して、更に断熱材の外側で風雨を止める外断熱工法ではコン クリートの中性化・劣化がほとんど進まなくなり建物の物理的耐用年数が内断熱工法より大幅に長 くなります。さらに建物の機能を維持するための修繕費用も削減できます。
 クラックから浸透した雨水が鉄筋を錆びさせ、クラックから錆水が
染み出している。

 内断熱のRC建築物の耐久性があまり良くないのは大きなクラックができやすく、更にそこから 雨水の浸食を受けることと、建物の居住性能に住む人が満足しないからだと思います。
 外断熱工法で断熱した建物は必要に応じて室内をリフォームしていけば内断熱工法の建物より遥 かに長い期間、快適に使い続けることができます。

 この先は、少し期待感を含めたないようになりますが、築後30年経っても更にそれ以上の寿命を 残す建築物は、その時点でも内断熱工法の新築住宅と同等以上の財産的価値を残していることにな ります。もし何らかの事情でその家を使わなくなったとしても、他人に賃貸したり売却するときに 内断熱工法の家よりも大きな財産的価値があります。

 例えばあなたが今30代で、定年後に別の土地でセカンドライフを送ることにしたとします。

 内断熱工法で家を建てたときはそのときの土地価格から建物解体工事費を引いた値段でしか売却 できませんが、外断熱工法で建てたときは土地価格+(かなり高い)中古建物価格で売却すること ができるはずです。





戻る