2-1-8/8  あなたの家物語、始まる(8/8)

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付6間違いだらけの外断熱に
 
物語の終わりは来るか?
 あなたの家の物語は、家が取り壊されるときに終ります。
 取り壊しは家が資産でなくなり、お金を掛けて廃棄物として処分されることです。

 残念なことに日本の過去の家の平均的な寿命は30年未満と他の先進国に比べて非常に短くなってい ます。日本人は世界でもトップクラスの長寿になりましたが、家は先進国の1/3〜1/4の寿命にし か達していないのです。

 欧米のように建物が長寿になれば、私たちが「家」の新築に掛ける費用は1/3〜1/4に減り、そ のいくらかは家のリフォームに廻るとしても、家に掛ける費用の半分以上を家以外の消費に廻し、よ り豊かな生活を楽しむチャンスが生まれます。

 多くの人が30代で住宅を取得します。今までの大勢に従っていると、年金生活が始まる前後にもう 一度家造りをするか、それとも老朽化した家に我慢して住み続けるかという選択を迫られるのです。

 自分が家に住み続けることができればまだ幸せです。
 引越すことになったとき、耐久性のない陳腐化した家を資産として買ってくれる人はいません。
 「建築後20年を経過した土地付きの古家は土地価格から建物の解体費を差し引いて取引される」 などという習慣は日本以外の先進国で想像もできないもので、欧米では築後20年程度の建物は新築建 物とほとんど変わらない価格で取引されています。

 つまり、耐久性の低い家を建てて引越しや建て替えが必要になれば、そのとき新築する価格に近い 金額の出費が必要になったり、売却価格が少なくなったりするわけです。 


どんなときに家が壊される?
 家は様々な理由で壊されますが、その主な理由は次のようなものでしょう。
 建物にもう少し使用価値があれば、多くの建物が壊されずに取引され、他人に買われて使い続けら れる筈です。

1.  老朽化による建て替え
 家の維持保全に必要な費用が割高になり、建て替えられる。
2.  陳腐化による建て替え
 居住性能や設備の改修に過大な費用が必要になり建て替えられる。
3.  引越しや相続絡みの建て替え
 売却するには建物がないほうが売却しやすい故の建て替え。
4.

 式年遷宮のように定期的に建物を建て替える習慣があり、日本人の「新らし物好き」が建物を頻繁 に造り直す理由だという人もいます。
 暖房などランニングコストに含まれる費用より、建物本体の建築などイニシアルコストに含まれる 費用は遥かに大きいので、建築物の耐久(使用)年数を延ばすことは生活コストの削減に大きく役立 ちます。

 老朽化・陳腐化といえば尤もらしく聞こえますが、建物が家としての充分な性能を満たしていない ために住む人が愛着を持てず、ローン返済ができれば次の家が欲しくなる悪循環が続いているように も見えてきます。
 建物を壊すとき、今どんな状態だったら壊さなくて住むのか? それにはどんな家を造っていたら よかったのか? と考えてみることも寿命の長い家を造るきっかけになります。

 欧米では老朽化による建て替えは非常に長期の周期で行なわれます。大都市の中で数世紀を経た住 宅を見つけられないことの方が稀です。
 「15世紀や16世紀の定礎版を持つ住宅や店舗を見つけられないヨーロッパの都市はない」とい ってもいいでしょう。
 ヨーロッパでも引越しをすることもあれば技術的進歩が進んで古い建物が陳腐化することもあるで しょう。それでも日本のように簡単に建て替えを選択しないのはなぜでしょうか?

 「もったいない」は日本独特な文化だと言いますが建物に関して「一旦作ったものを壊してはいけ ない」という意識は欧米の方が徹底しています。


悪貨は良貨を駆逐する
 有名なグレシャムの法則です。
 家の建築でも、「充分な耐久性を持たない悪家が、耐久性のある良家を凌ぐ売れ行き」を示すかも しれませんが、価値のあるものは時間を経て真価を表します。

 必要なものを「コストダウン」の名のもとに省いてしまうと、それは「家」をバラックにあるいは 「家畜小屋」のようなものに品質を落としているのですが、建てるときも、住み始めてからも往々に してそのことに気づかないこともあります。

 「安物買いの銭失い」と言うように、目先の安さに目を奪われると本当に安いものを手に入れるチ ャンスを逃します。
 本当に安い家は建ててから壊すまでに掛かる建設費や維持費の合計を建物を使った期間で割った額 が最少になる家ですが、無理に建設費を削減した家が安いと思う心理が「安物買い」を後押ししま す。

 スウェーデン・ルンド大学のアーネ・エルムロート教授も「初めにきちんとした家を造ること、そ れが一番安くつく」と仰っていました。
 


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