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2004年05月03日 透湿抵抗の変化する防湿シートが発売されています       2004/05/03

 繊維系断熱材を使った木造の建物の断熱では暖房時の壁内結露を防止するため、断熱材の室内側にポリエチレンシートなど防湿層が欠かせません。ところが夏に屋外の気温・湿度が高くなる地域(当然日本も含まれます)では、夏に防湿層の断熱材側に結露を生じる恐れが指摘されていました。

 これまで、木造住宅の夏型結露を防ぐ対策としては冬型結露の起こらない範囲で防湿層の室内側に付加断熱をすることによって夏の防湿層の温度を高めにして相対湿度を下げる方法がありましたが、夏冬ともに防湿層付近の相対湿度が高めになる問題がありました。

 今回ご紹介する ISOVER Vario KM はドイツのフラウンフォーファー建築物理研究所で開発され、ヨーロッパ・アメリカで特許を取った製品でオーストリアの ISOVER社から発売されています。
 従来の同種の製品が温度変化によって透湿性能が変化するのに対し ISOVER Vario KM は湿度変化によって透湿性能が変化します。

 詳しい情報は
(フラウン・ホーファー建築物理研究所)

(BAYERISCHER FORDERKREIS BAU)

(Vario社)
をご覧下さい。

 日本にはまだ紹介されていないと思いますが、梅雨のある日本に欠かせないものになると思います。


2004年3月20日 kitayajinさんの両面防湿内部通気型外断熱工法        2004/03/20

 ここでご紹介する断熱工法は、フィンランド在住の日本人建築家「kitayajin」さんがyahoo掲示板「『外断熱』工法のRC住宅」で、皆様のご意見・ご批評を頂きたいとご提案になった文章をkitayajinさんのご了解を頂き転載させて頂くものです。
 Yahoo掲示板は文字だけしか掲載できないので、今回のような技術提案を理解するにはなかなか苦しいものです。(実は、私もまだ充分に理解できていません)
 文字の情報をもとに図を起こし、kitayajinさんのご指導を頂きながら判りやすいレポートにしていきたいと考えています。
 なお、順次挿絵を入れて参りますが、当面は(有)日本外断熱総合研究所の独自の判断で作成いたします。
 kitayajinさんの了解を得たものでないことを初めにお断りしておきます。
 

新提案:両面防湿内部通気型外断熱工法 

kitayajin  


1. 何故、新提案をここに提示? 

 以前に夏の逆転断熱に対処する方法はないかということが話題に上がりましたが、自分なりに色々の工夫を考えてみました。その中でこれはと思う工法に思い当たりました。ここで皆さんに披露して、いろいろと批判を仰ぎたいと思います。『両面防湿内部通気型外断熱工法』と呼びたいと思います。これはあくまで机上のアイデアですので、アー、あの視点が抜けていた、このことに考えが及んでいなかった、あるいは経験的にはむしろこのほうが良いのではないか? などなど、皆さんからいろいろの批判をいただければと思っています。私自身はこうした提案を通して、北欧での30年間の断熱設計の経験が何かの役に立てれば満足と思っております。これを使って何かビジネスに結びつけようという意図はありませんので、もしこの中で参考になるようなことがあればどんどん利用していただいて結構だと思っております。

 冬だけの断熱設計を行うことは、それほど困難なことではありません。なぜなら、そのためのノウハウと経験は北欧や北米に十分蓄積されているからです。それを日本に持ってきて、必要に応じた、耐震性能、防火・耐火性能、環境的な側面などを検討し、加味すれば、かなりの部分は解決されると思っております。問題は夏の逆転結露にあると思っております。この逆転結露は熱帯地方や亜熱帯地方の空調された建物では一般的な問題であるわけです。日本の断熱設計の難しさはこの両極端というか、亜寒帯と亜熱帯の気候が共存しているところにあるわけです。その意味では、日本の断熱設計は北欧や北米よりも、熱帯地域よりもずっと難しいと言わざるを得ません。このことを逆に言えば、日本の断熱構造は北欧や北米より金がかかってもおかしくないとすら言えると思います。

 さて、夏の逆転結露による被害はあまり報告されていないではないかという意見もあると聞いておりますが、私はこれは今後、高気密高断熱で空調を使うことが一般化するなかで必ず増加してゆく大きな問題であろうと予測いたします。今まであまり目につかなかったのは、繊維系断熱材の外断熱工法がまだあまり一般的ではなかったからではないでしょうか? 今後、この方法が一般化するに従って、この問題は避けて通れない問題になるであろうと思っております。

 それでは、そのような問題を抱えた繊維系の断熱材を何故使う? 何故、内断熱にしない? 外張り工法を使えば夏の結露の問題は解決済みでは? ...というもっともな意見もあろうかと思います。
 これは新提案の条件設定にも欠かせない大切なことですので次回に私なりの見解を述べさせてください。


2.何故、繊維系断熱材が現状では有利か? 

 発泡系の板状断熱材を使った外張り工法というものがありますが、なかなかうまく考えられ
た工法で、発泡系断熱材の持つ高断熱性や非透湿性をうまく利用し、夏の結露防止にも有効
で、大変に合理的な性格を有しております。それでは何故この工法が日本の断熱工法の最適工
法として普及しないのでしょうか? その理由は工法そのものよりも、材料の性能にあるよう
です。発泡系断熱材は種類も多く、その一つ一つが性能的にも異なります。個々の断熱材に関
しての判断はインターネットなどにも沢山情報が提供されていますのでそちらに任せて、ここ
では、大雑把な判断を述べるにとどめたいと思います。当地北欧でもある時期、発泡性断熱材
への興味が大いに高まり(ビーズ法ポリスチレンフォームは1970年代に、ポリウレタン系は
1980年代後半に)実際にも適用された例も数あります。発泡系の断熱材には優れた性能も多
く、適材適所で優れた使われ方が可能です。例えばポリスチレン系に関しては床下、地階、基
礎周りなどに今でも使われることが多いのが特徴です。(日本ではこうした使われ方にはシロ
アリ対策が必要なことはご存知どおりです。)しかしこうした優れた性質にもかかわらず、北
欧では、いつの間にか発泡系断熱材の人気が下火になり、現在再び建築に使われる断熱材の大
部分は繊維系のものが圧倒的という状態になっております。何故でしょうか? 理由は大きく
言って以下の3点にある
と思われます。

 T.長期的耐久性に対する不安感
 U.エコロジカルな観点、シックハウス的な観点からの問題点
 V.性能上の問題点

 このあたりの性能の向上を今後ともメーカーさんに期待したいところですが、現状ではやは
り建築用の主要断熱材として使用するのは二の足を踏んでしまいます。繊維系断熱材の長所は
まさにこの長期的な耐久性に対する経験を踏まえた信頼感と防火性能の良さにあろうと思われ
ます。しかし、繊維系断熱材の持つ最大の欠点である、吸水、吸湿による断熱性能の低下を防
ぐことができる防湿、調湿などの措置を行うことが絶対的な必要条件となります。これには丁
寧な施工と計画が成功の鍵になることを忘れてはいけません。


3.何故、外断熱工法が現状では有利か?

 前にも述べましたが、外断熱、内断熱という呼び方は日本固有のもので、北欧では構造体の外側に断熱材 を入れる(木造、鉄骨造の場合には日本で言う充填断熱に加えて更に外側に断熱材が入れてあるもの)工 法を断熱工法と言っており、これしかないわけです。木造の場合には、断熱材が内側に来ようが、外側に 来ようが大勢に影響はないのですが、RC造の場合には大いに問題が出てきます。その主な問題とは、

T.結露対策が大変に難しくなる。
U.熱容量の大きいRC部が外気条件に左右され、室内環境の調整が難しくなる。

の二つであろうと思われます。ここはRC造の外断熱のトピですので、あまりくどくどと内断熱と外断熱 の比較を行う必要はないと思います。


4.具体的な目標は? 

 この新しい提案の目標は、札幌の冬にも、鹿児島の夏にも結露を起こさない工法を探ることにありま す。断熱性能(断熱材の厚さなど)に関しては、それぞれの地方の気候に合わせて、エネルギー消費と建 設コストの関係のなかでオプティマルな値を探せば良いので、ここでは、断熱性能を維持してゆくのに不 可欠な構造体内結露を起こさないシステムを見つけることを第一義的に考えたいと思います。


5.提案作成のためには以下の前提を守ってみました。

 RC造にも、木造にも、鉄骨造にも共通して適用できるシステムであること。
 繊維系断熱材を使った外断熱工法を採用すること。
 何らかの理由で構造体内へ安定状態以上に水蒸気が進入しても、それを逃すシステムを必ず内臓し ていること。これは構造体が呼吸できるシステムであることと同義です。
 外気条件として夏は鹿児島の気温32度、相対湿度85%を、冬は札幌の気温−20度、相対湿度80%を 考える。
 室内空気条件としては、夏は室温25度、相対湿度60%、冬は室温20度、相対湿度60%を考える。
 上記の温湿度条件のなかで、年間を通じて結露がないことを、いくつかの材料代替案を使って、少 なくとも定常的結露計算によって確認すること。
 通気層に送り込む(引き込む)結露防止調湿空気のための簡単な加熱、除湿は必要に応じて機械的 に行ってもよいものとする。


6.具体的な工法の概要 

 この工法は次のような特徴を有しています。
 構造体は外側と内側の両側から防湿層によって水蒸気遮断を行う。
 構造体の内部、断熱材層と室内側防湿層の間に通気層を設け、そこに調湿空気を送りこむ事によ り、結露制御を行う。
 断熱層と通気層は原則として連続的に建物を覆う。
 この3つが工法の要点ですので、これらについて次回にもう少し説明を加えたと思います。


7.防湿層とその程度は? 

 屋外側、室内側の両方に設ける防湿層はこのシステムの大事な要です。
 外側の防湿層は夏期の外部からの水蒸気遮断を考慮して設けられるもので、外気内の水蒸気が構造体内 に過剰に進入するのを防ぎます。また、室内側の防湿層は冬期の内部からの水蒸気遮断を考慮して設けら れるもので、室内側の水蒸気が過剰に構造体内に侵入するのを防ぐものです。外側防湿層としては当面、 防火性能の要求されない場合にはポリエチレンシート0.2mmを、防火・耐火性能が要求される部分ではアル ミフォイルを想定しています。内側防湿層としては、RC壁以外の部分では、同じポリエチレンシートを、 RC壁部分は防湿層不要と考えています。
 理論的にはここまで徹底した防湿層でなくても、多少透湿性を持った材料でも結露は起こらないという 結果が出るのですが、私は個人的に日本の夏の水蒸気の構造体への進入がどのようなものかの実感的な経 験が無いために、安全側に考えてみました。実際には外側、内側とも防湿層としていくらか透湿性のある 材料を使っても良いのかも知れませんが、この答えは留保させてください。
 いずれにせよ防湿層の施工は入念に行う必要があります。外壁の屋内側に配線・配管やアウトレットな どを設ける必要がある場合には、屋内側防湿層の更に屋内側に配管・配線スペースを設け、その上に下地 ボードを張ることをお勧めいたします。できたら外壁面には極力こうしたものが来ないことが理想です。

8.真空管のグリッドのような働きをする調湿通気層 

 内部の調湿通気層はこのシステムのもう一つの要であり、三極真空管のカソードとプレートの間に入れ られたグリッドのような働きをします。その強さを制御(ここでは温湿度を制御)することで構造体内の 水蒸気の移動を制御する訳です。
 これは同時に何らかの事情にて構造体内に安定状態以上に入り込んでくる水蒸気の放出システムとして 機能します。この通気層に送り込まれる空気にはおおむね次のような温湿度条件が想定されます。

 
冬期  外気が10度以下程度になったら、外気を取り込み、室温と同じになる程度に加熱して通気層に 送り込む。(要点は絶対湿度を外気と同じ程度にしたまま、温度を上げる。これによって、室内 の水蒸気遮断が内側の防湿層で行われるようする。)
夏期  室内の計画温湿度と同じ条件の空気を送り込み、外気の水蒸気遮断を外側の防湿層で行なわれ るようにする。室内の相対湿度が60%以上になるようなら、除湿した上で室内空気を送り込む。 この60%枠はむしろカビなどの発生防止を意図したものです。
中間
 特に何もする必要なし。
保守
緊急
 RC造の建設後2年間程度や、何ならかの理由で水蒸気や水分の構造体侵入が疑われる時は、安 定状態が回復するまで、外気/室内の空気による通気を行うのが良い。例えばアパートなどの水 漏れ事故などに際しては、もっと除湿された温風を送り込むこともできる。


 通気層に送り込まれる(引き込まれる)調湿空気は0.1-0.3m/sec程度の速度とする。また通気層に面 して呼吸板は設けないものとする。屋内と同じ温度の空気が送り込まれるので、例え断熱材内に空気の対 流が起こったとしても、断熱性能の低下を招くことにはならないであろうと言う判断です。


  断熱材及び壁構成要素の配列は次のようになると回答を頂いています。


  (室内側から)

 内装材
 RC壁18cm
 通気層3cmまたは硬質ロックウール3cm厚と通気溝3cmx3cmが20ー30cm間隔に配置されたもの
 硬質ロックウール(例10cm)
 アルミフォイル0.04mm
 セメント系無機質ボード4mm (アルミフォイル保護のためですが丁寧な施工ができるのであれば無く ても良いのではと思います)
 サイディングなど、外装材

   (外気側)
 
 アルミフォイルと無機質ボードの通過部分の金物ですが、2段構えになっていて、メジ切がしてあると同 時にアルミフォイルの通過穴周辺を不燃ガスケットで押さえ込めるような構造になっているサイディング 下地の取り付け用金物が開発される必要があります。外装材の重量によっては、断熱材を挟んでサンドウ ィッチ状(地面下60cmまで)になった布基礎の外側の部分に外装材の荷重を負担させるなどの工夫が必要 です。(当地では殆どがこのタイプの基礎です)


 冬の結露チェック(通気なし)
 
   
両面に防湿層を配置すると断熱材外側は結露域となる。
 
冬の結露チェック(通気あり)
外気を予熱して通気層(溝)に通すと結露域は消滅する。
この図では断熱材中央に通気溝を配置して7℃-20%に暖めた外気を通してい
る。

 夏の結露チェック(外部防湿層なし)
 
 
外気側に防湿層がないと外気の高い水蒸気圧がそのまま躯体に作用して結露を起こす

夏の結露チェック(外部防湿層あり)
外気側防湿層が水蒸気圧を落とすので夏型結露は起きない。
 発案者のkitayajinさんはもっと厳しい条件でも躯体外側に室内空気を通気して結露を防止で
きると言われている。


9.通気層か通気溝か? 
 従来の自然の重力方式による外気利用型の通気層の幅は約2.5−3cmあるのが望ましいのは昔から経験的に知られていました(熱損失は1−3%に抑えられ、かつ放湿効果も十分確保できる。)逆に5cm以上になると熱損失が急に大きくなると言われています。今回提案の内気利用型の通気層で3cm幅のものに毎秒0.2mの速度で室温と同じ空気を通気した後放出すると、エネルギー消費の上から無視できない空気量になります。


(試算)簡単な10m×10m×h2.5mの箱のような家を想定してみますと、
 1時間0.5回換気の場合の空気量:125M3
 
 通気層3cm、速度0.2cm/秒の場合の空気量:863M3
 
 通気溝3cm×3cm c/c20cm、速度0.2cm/秒の場合の空気量:130M3
 
 通気層に流れる空気量の多さに驚かれることと思います。こうした室温の空気をそのまま放出するのはエネルギーのロスが大きいので、空調される場合には、熱回収が好ましいことは言うまでもありません。そうでない場合でも、日本では今度基準法改正で1時間0.5回程度の24時間換気が義務付けられたようですから、台所や水周りを負圧にして居室の空気を引き込み(この場合は当然要除湿です)それを調整通気層に送るという手も考えられるのでは...


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「そうでない場合でも、日本では今度基準法改正で1時間0.5回程度の24時間換気が義務付けられたようですから、台所や水周りを負圧にして居室の空気を引き込み(この場合は当然要除湿です)それを調整通気層に送るという手も考えられるのでは...」と書きましたが、
冬期には絶対湿度の相当低い空気を調湿空気層に送り込む必要がありますので、この方法は冬期には不適切です。20度 RH60%の室内空気を冬の外気の絶対湿度まで除湿するのは、普通の除湿器では少し無理でしょう。
(この部分は後日訂正されたものです)

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 また通気層よりも、通気溝(3x3cm程度の溝を20−30cm間隔に設ける)の方がエネルギー消費的には有 利なのも当然です。フィンランドの工技院(VTT)で行われた、非通気型、通気層型、通気溝型ロック ウールを使ったRCサンドウィッチパネルの水蒸気移動のシュミレーションと実地検証の結果、通気層で も通気溝でも十分に水蒸気放出性が確保できることとが判っています。
 今回提案の通気溝もこの通気溝サイズと間隔、流入速度を参考にさせてもらっています。この実験結果 などを踏まえて当地ではこうした通気溝型の繊維系断熱材製品が市販され使われています。これは現場に て厚さの異なる断熱板材を組み合わせて実現することも容易ですので、こうした工法も可能性があると思 います。これにさらにアルミフォイルを貼ったような繊維系断熱材ができたら、さらに工事は易しくなる ことでしょう。
 (当地には溝付、横引き溝付のものもありますし、別途ですがアルミフォイル張りの製品もありますの で、勝手な事を出任せに提案している訳ではありません。)
 マーでも慰めというか、こうした製品が出回るまでは、現場製作方式で行くのが現実的でしょう。逆に この方が、壁と屋根部などの通気溝のジョイント部分などいろいろのディテール部分に設計、施工上の柔 軟性ができるとも言えます。


10.いかにして建物を覆う連続した通気層、通気溝を確保するか? 

 空調器なり吸排気口やファンなりを建物のどの部分に設けるかで、解決方法はいろいろとでてくると思 うのですが、一番簡単なものでは、屋根裏から排気ファンなどで、室内の換気空気と一緒に排気し、冬用 外気は床下吸入し、小型の加熱器、除湿器による処理後、外壁下部の横引きダクト経由で配給する方法で しょう。熱回収し、室内用の空調機と連動させる場合には、屋上廻り(パラペット部など)、屋根裏、最 上階天井周り、地下階、床下部、あるいは基礎周りなり有利な場所に、建物の全周から調湿空気を回収、 配給する横引きダクトのようなものを引き回すのが有利と思います。横引きダクトから外壁下部の横引き 溝へは、3mに1箇所ぐらいの連結パイプで十分でしょう。床下の乾燥を兼ねたシステムを兼用するのも面 白いと思います。

 屋根部分と壁部分の通気溝を連続させるのは、陸屋根の場合、壁の方向によっては横引き通気溝などの 工夫を必要としますが、屋根裏を利用できる場合はぐっと楽になるでしょう。また、窓やドアなどの開口 部の上下にも横引き通気溝が必要です。当地の立横通気溝入りの断熱材は横引き溝を立て溝の奥側にとっ ていますが、日本のように断熱材が余り厚くない場合、特に関東以南の場合には、立て横が同一面でも良 いでしょう。

 床下に十分スペースが取れる場合には、床の断熱は壁と同じような扱いでも良いと思うのですが、直床 や床下の低い場合、あるいは半地下や地下階のある場合には、断熱材と床スラブの関係を反転させても一 向に構いません。ただしこの場合でも防湿層の位置には気をつけてください。また床部分の断熱をポリス チレンなどにして、埋め込みにしてしまう場合には当然、通気は不要になります。(防蟻対策は必要)庇 やベランダなどのコールドブリッジ対策は必ずしもこの工法で特別に難しくなるということではないので すが、やはりRC壁など躯体に依存しない構造が望ましいのは勿論です。ベランダ支持壁,柱を計画するな り、外装材支持用のサンドウィッチ基礎を計画する場合には、ベランダや庇の部分にしっかりとした支柱 などを確保し、軽量型のベランダ、庇なども考えられるのでは...


 その他、防湿層の端部処理や基礎廻り、水廻りなどとの取り合いなど、詳細はまだまだ検討の余地があると思 いますが、今回の提案の骨子は大体お知らせできたと思います。


 一度このあたりで区切りをつけて、皆様のコメントを大いに期待したいと思います。
 どんな細かいことでも結構です。どしどし気がつかれたことをコメント、批判してください。個人では気が付かないことも浮かび上がる、まさに掲示板の強みです。

2004年1月29日 あるマンションの外装を見ました               2004/01/29

 新築間もないそのマンションは一部に濃い色のタイルが張られていました。
 良く見ると一面に白いシミが、エフロフレッセンス(白華)と呼ばれるものです。
 エフロフレッセンスは、コンクリート中の石灰分が炭酸ガスと化合して流れ出し、タイル表面に炭酸カルシウムの結晶となって付着したもので、コンクリートが劣化している証拠です。

 薄い色のタイルでは目立たないものですが、「ほぼ黒」といっていいほどタイルが濃い色をしていたため、目立つのでしょう。良く見ると薄い色をしたタイルにも「白華」が見えます。
 この写真を後日コンクリートの劣化の説明に使います。もちろん建物を特定することが目的ではないのでトリミングしました。




2004年1月16日 朝日新聞家庭欄に冬の乾燥問題が取り上げられています     2004/01/16

 外気も乾燥する冬、暖房した室内はさらに乾燥が激しくなります。ところが多くの家では加湿すれば窓ガラスに結露が発生し、床と幅木の周りにカビが生えやすくなるので安心して加湿できるお宅は少ない筈。
 ヒートブリッジを最小限に抑えた外断熱にすれば、結露を心配せずに充分に加湿してうるおいのある暮らしを満喫することができます。室内の乾燥は美容の敵であるばかりでなく、乾燥アトピーなどの疾患やインフルエンザ発病の原因になったり、爪が割れやすくなったりなど様々な健康上の問題を引き起こします。





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