エアコンにあたる生活



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付録
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付5RC外断熱工法と
 
 
 「『空調時間を短くすれば空調エネルギーの使用量を減らせる』と言う考え方は
一見説得力がありますが大きな落とし穴があります。空調を切った後外気に冷やさ
れあるいは暖められた躯体温度を空調を切る前の温度まで戻すために大きなエネル
ギーを必要とするので空調時間が短くなっても空調稼働時間に比例して使用する空
調エネルギーが減る訳ではありません。」という説明をしました。

 このことについては補足説明がないと正しく理解していただけないかもしれません。

 一般に、「熱容量の大きい外断熱工法の建物は暖めにくく冷めにくい。熱容量の小さい内断熱工法の建物は冷めやすいけれど暖めやすい。」と言われます。
 外断熱工法の建物と内断熱工法の建物には4〜5倍の熱容量の差があります。内断熱工法の建物も「外断熱工法の建物の1/4〜1/5程度暖めにくく冷めにくい」と考えたほうが良いのです。

 いくつかの空調パターンを想定して内断熱工法の建物の室温変化と消費エネルギーを見てみましょう。
 使用している外気温度は2004年12月31日のものです。

例1  先ず初めは大きな空調能力のある空調機を使って朝夕2時間だけ室温を20℃に保つ場合です。 10時間前後の間に冷やされた床や間仕切壁を暖めるために1時間あたり90KWH程度のエネルギーを必要とします。



例2
 次は空調機の出力を12KWHに絞った場合です。建物床面積あたり0.1KWHの空調設備は建物を連続空調する場合にはかなり余裕をもったものですが、短時間だけ間歇空調をする場合には出力が不足して室温は最高でも10℃程にしかなりません。



例3
 上と同じ出力12KEHのエアコンで7時から21時まで連続空調したとき、午後3時に室温はようやく暖房設定温度に達します




 間歇空調では「例1」のように空調をはじめたとき、空調停止中の熱損失を補うため大きなエネルギーを必要とします。しかしそれでは連続空調する場合の10倍近い能力を持つ空調機が必要になります。
 普通使われている空調機は「例2」程度の能力しかありませんから、空調しても充分に部屋を暖めることができません。

 「例3」のように半日以上空調を掛けてようやく暖房設定温度になります。

 三つのグラフを見て、「空調を掛けて1時間もすれば室温は上昇するのではないか?」と思った方もいることでしょう。確かに空気の温度はこのグラフよりも早く上昇します。しかし建物の床や家具の温度はこのグラフよりもずっと低くなっています。
 これらのグラフは室内の空気だけでなく、床や家具を含めた平均温度を示しています。

 室内の空気の温度が暖かくなっても私達は暖かさを感じません。床の温度が上がり、手や足の末梢血管が開いて血行がよくなって初めて「暖かい」と実感します。

 なぜ? 日本の家は夏暑くて冬寒いのに書いた日本の家の暑さ寒さは建物の断熱性能と空調設備のアンバランスに原因があると言えるのです。


 内断熱工法に分類されるの建物の中に「RC−Z」と呼ばれる工法があります。
 この工法ではコンクリートの熱容量を生かさないように外壁や屋根ばかりでなく、間仕切壁や床・天井のコンクリートをすべて断熱材で覆う方法を取っています。
 ここまでコンクリートの熱容量を封じ込めてしまえば室内を暖めるのに必要な時間は短くなりますが、建物からの熱損失は外断熱工法ほど改善する訳ではありません。
 


「あたる」エアコン
 火鉢や焚き火に「あたる」という表現があります。短時間間歇空調して部屋の空気だけを暖めても床や壁の温度が低いままでは体は温かさを感じることができません。

 焚き火にあたるようにエアコンの風に「あたる」といったほうがいいかもしれません。

 間歇空調のように一時的に大きなエネルギーを必要とする空調には空気を暖めるエアコンより直接床を暖める温水床暖房のような空調方式が適しています。電気は瞬間的な負荷を大きくすると基本料金が高くなるので、蓄熱槽を持つ熱源を使うほうが費用面でも合理的です。
 


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