外断熱賃貸マンション

・外断熱工法のマンション ・外断熱賃貸マンション ・外断熱分譲マンション


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マニュアル
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4-3RC建築物の断熱改修
4-4省エネな家造りの進め方

付録
付1断熱用語辞典
付2断熱材性能比較リスト

付3住まいと断熱の掲示板
付4M邸 WEB見学会
マンションの市場
 これまでに建てられてきたマンションは分譲マンションでも賃貸マンションでもそのほとんどが内 断熱工法で作られています。日本人のほとんどが外断熱工法を知らなかったのですから、こうなって しまったことは仕方がないのかもしれません。

 分譲マンションも賃貸マンションも質の良さよりも価格の安さが選択の基準になってきました。高 品質のマンションが少なく、分譲マンションは将来の転売価格の上昇を、賃貸マンションは賃貸収入 の値上りを期待して冷静に品質を見極める消費者の目がなかったように感じます。

 現在も分譲マンション・賃貸マンションの多くが内断熱工法で作られています。
 外断熱工法を採用するとマンションの建設費・販売価格が上昇すること、高額なマンションの販売 ノウハウを持ったディベロッパーが少ないことも外断熱の普及が伸びない原因でしょう。


マンションのコスト
 住宅のコストには取得時に掛かる建設費などのイニシアルコストと、使用中に掛かる空調費・維持 修繕費・減価償却費などランニングコストがあります。
 外断熱工法の住宅が「高い」と言われるのはこのうちのイニシアルコストだけで、高い耐久性と省 エネ性のためにランニングコストは内断熱工法のものよりも遥かに小さくなります。
 分譲マンションのイニシアルコストは分譲価格そのものですし,賃貸マンションのイニシアルコス トは家賃に反映します。
 外断熱マンションのイニシアルコストは内断熱マンションに比べて高くなりますが、修繕費や空調 費などランニングコストを含めたトータルコストは外断熱マンションのほうが安くなります


外断熱マンションの特徴

 高度成長期からバブル崩壊まで、賃貸マンションは人口の都市集中、上昇する地価と建築工事費が 追い風となってどんな建物を建てても家賃が上がり、失敗することのない事業でした。
 分譲マンションを購入しても、高度成長期からバブル崩壊まで分譲価格が急騰していたので、数年 間住むだけでも購入価格より高く転売が可能でしたから投資商品を購入するようなムードがあり、 「即日完売」が常識になるほどの売り手市場が形成されていました。

 「衣・食・住」の中で最も高額な支出になる「住」の分野が土地価格・建設工事費の高騰を背景に 「投機的買い急ぎ」ムードにあった時代はバブル崩壊とともに終りました。
 これからの時代、マンションは耐久性・居住性を備えたものをリーズナブルな価格で購入(賃借) できるかどうかという選択基準を持つべき時代になっています。

 マンションディベロッパーの営業は外観とキッチンなど住宅設備機器で飾り立てた3〜40年の耐 久性しかない内断熱マンションを、「住宅を持つことが生活の安定に繋がる」「賃貸住宅に住んで家 賃を払い続けても自分の家は持てない」などのセールストークで売り続けています。
 江戸の町民は「長屋」を初めとする賃貸住宅に住んでいました。現在でもパリのアパルトマンのよ うな都市住宅の多くは100年以上の耐久性を持つ公共賃貸住宅です。

 1995年の阪神大震災以降大規模な地震による住宅被害が目立ちます。
 分譲マンションを含め自己所有の住宅では地震被害の復旧や建替えに要する費用は自己負担になり ます。地震保険を掛けていたとしてもその費用は半額しか補填されませんし、壊れた家のローンが残 っていればその債務も免除されません。
 賃貸住宅では震災による建物被害は建物所有者の負担するリスクになります。資産を相続させる子 供のない夫婦の間には「良質な賃貸住宅があればわざわざ建物を保有する必要はない」という考え方 が広がってきているようです。

 賃貸でも分譲でもデザイナーズマンションなど他のマンションと差別化を図ろうとする動きがあり ます。外断熱マンションは究極の「差別化戦略」マンションと言えるでしょう。
 外断熱マンションは室内の快適さ、躯体の耐久性の高さ、結露・カビなどによる室内改修が不要な ことなど数え上げればキリがないほど多くの特徴を持っています。


 外断熱マンションと従来の内断熱マンションには次のような違いがあります。
内断熱マンション 外断熱マンション
建設費  従来どおりです。  2割程度割高になります。
快適性  外部の暑さ・寒さに室内環境が影響
されやすく不快です。
 室内の温度が安定していて快適で
す。
省エネ性  日平均気温が低くても最高気温が高
い場合には相当の冷房費が掛かりま
す。
 常に快適な気温に保つ場合、暖房費
は従来の1/3以下、日平均気温が
27℃以下なら冷房費はほとんど掛かり
ません。
 外断熱マンションの空調は戸別に管
理しにくいので空調費を家賃とともに
徴収する方が公平で、家主の利益にも
なります。
修繕費 (外部)  躯体の寿命を縮めるクラックの発生
が避けられないため、定期的(約10
年ごと)に全体に足場を掛けて点検・
補修する必要があります。
 躯体の熱伸縮と雨による風化がない
ので30年程度はメンテナンスを必要
としません。部分的に傷みがある場
合、局部的に足場を掛けてその部分だ
けを補修できます。
修繕費 (内部)  結露やカビによる汚れが激しく、入
居者の入れ替えごとに相当部分の補
修・清掃が必要になります。
 結露やカビによる汚れがないので、
補修や清掃の必要性が大幅に少なくな
ります。
耐久性・償却費  税制上の耐用年数は47年ですが、
およそ30〜40年で建替の必要があ
ります。
 償却不足を生じるため解体時の償却
残が損金になります。
 税制上の耐用年数は47年で内断熱
マンションと変わりません。
 ヨーロッパで同様な工法で作られた
建物は100年以上も使われ続けてい
ます。
建物の資産性  建築後20年もすると建物の資産価
値は急激に少なくなります。
 建築後50年経っても建物は新築の
内断熱マンション以上の耐用年数を残
しています。
 日本にはまだそういう建物の実例が
ありませんが、残存価値に応じた市場
価値を評価されるでしょう。
必要な家財など  充分な空調設備、室内温度の高低に
合わせた寝具や衣類が必要になりま
す。
 空調設備は内断熱マンションの1割
程度の能力で充分です。
 室内気温の変化が少ないので、厚い
冬布団などは要りません。