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特定非営利活動法人「外断熱推進会議」理事辞任までの経緯

 私、有限会社日本外断熱総合研究所取締役社長加藤清彦は去る2005年3月31日をもって特定非営利活動法人「外断熱推進会議」の理事を辞任し、あわせて同特定非営利活動法人を退会しました。

 同特定非営利活動法人が総理府から認証を得るまでの間事務局次長として関わった私が関係者各位にご挨拶・ご説明もなく姿をあらわさなくなった理由をご懇意にしていただいた皆様から尋ねられることもありましたが、これまで公式な説明を控えてまいりました。

 ここにご説明する内容について、公式には総会・理事会に諮り、非公式には理事長・専務理事との個人的な話し合い及びメールによる連絡をしてきましたが、具体的な進展・解決には至りませんでした。

 最近になって賛助会員である外断熱関係業界の皆様からNPO事務局長が関連企業から事務局長個人に資金提供を依頼したとの情報を戴くことができ、私なりに問題点の全容が把握できたと感じています。

 私が理事長の竹川忠義氏に「関係者がチェックできないような組織運営を許すと公正な組織運営が担保されないのではないか」と申し入れ続けたのは特定の個人の思うがままに公益法人が利用される懸念を感じたからですが、その後竹川理事長から納得できる解凍を戴くこともありませんでした。

 外断熱工法の普及が健全な公益法人によって進められることを願い、ことの経緯と問題点を公開します。

1.個人的な意思決定
 NPO「外断熱推進会議」は、2003年から2004年に掛けて3回の「スウェーデン・ドイツ外断熱視察研修ツアー」と2003年に全国7都市で「外断熱フォーラム」を開催しました。

 これら行事の内容や詳細は外部協賛企業との協議によって決まることがあり、事前に理事会や事務局内部で詳細を決めることができない状態でした。しかし、外部団体と協議する素案について説明もなく、「こう決まった」と突然決定事項が示される状態が続いていました。

 視察研修ツアーのバスの中で「次回のツアー予定」が発表されたとき、思わず同行していた理事長に「今の話は事前に承知されていましたか?」と尋ねましたが「聞いていない」ということでした。

 理事長をはじめ多くの直接運営に関わっていないメンバーは「運営は事務局長に任せておけばいい」と考えていたのだと思います。

 三回目の「外断熱視察研修ツアー」から帰国して間もないある夜、10時を過ぎて事務局長と専務理事が当時NPOの事務所を兼ねていた私の事務所にやってきました。

 「いい場所が借りられることになった。家賃と事務員一人の給料を支払う目処もついた。事務所を移転するので承知してくれ。」

 事務所を探していることも初耳だった私は、
 「『家賃や給料を支払う目処がついた』と言っても毎月家賃と給料が払えるだけでは特定非営利活動法人の会計基準を満たさない。非営利事業を含めた支出の50%以内で経費が賄えるようにするには賛助会員に多大な負担を掛けるのではないか?」
と意見を言いいましたが、事務局長は「やるしかない」と話し合いは平行線になり、事務局長から話の内容を理事長に報告して判断を仰ぐということで話は終りました。

 ところが理事長には私の意見の内容は報告されず、事務局長の説明内容だけが報告され、法人としてのの意思決定がされました。一般企業でも組合との協議など周知しながら決める重要事項を事前に何の協議もなく事務局長が一存で進めることに不信感を持ちました。

 私は当時ほとんど無収入でしたから、時間的にも交通費や昼食代のの支払も負担になり、自分の事務所と離れたNPOの事務所を掛け持ちで仕事をすることもできないので、事務局業務から引かざるを得ないと通知しました。


2.特定企業との関係
 私は公益を図るべき立場にあるNPOが特定の企業の代弁者になってはNPOの信頼性を損なうと考えていました。賛助会員などの意向に添って非営利活動法人が動くようになっては市民の信頼を得られません。

 「A社では『NPOの事務局長は当社の顧問に就任している』と言っている。B社製品の購 入にNPO事務局長がB社の肩を持つような立場を取っている」 事務局を外れて仕事で企業廻りをしているとこんな話が聞こえてきました。

 NPO法人の認定を受けた後、初めての総会と理事会でNPO設立後の定款変更が検討されていました。私は「建材メーカ ー・建設会社と利害関係を持つ社員・顧問などはNPOの執行役員になることはできない。」との趣旨の文言を定款に加えるよう提案しました。

 提案の内容 
第31条第3号の理事長、副理事長、専務理事、常務理事、事務局長の選任に関する事項に関 し、付則において次のとおり定めることを総会に求めます。 
7.  現に外断熱建築物に関して施工・販売・あるいは分譲事業を行い、または将来行おう としている企業の役員・社員・その他嘱託・顧問等その企業活動に関与するものは、こ の法人の理事長、副理事長、専務理事、常務理事、事務局長(以下「五役」という)に なることは出来ない。 
8.  新たに五役に選任されたものは宣誓書により、付則7項に該当しないことを理事会 に表明しなければならない。
9.  五役が付則第7項の規定に該当する職に就こうとするときは、予め理事会の4分の 3以上の多数による承認を得なければならない。

 提案理由 
 当特定非営利活動法人の五役会は、理事会に変わって通常業務を執行する強い権限を与えられていますが、具体的な企業名を挙げて「○○は、××と顧問契約を結んでいるらしい」との噂があります。 
 個人と特定非営利活動法人の名誉のためにも明確な規範によって、公益性の高い特定非営利活動法人が公正に運営されることを明らかにし、業界ならびに消費者から高い信頼を得るために、本総会において当法人自らが「五役が特定企業の利害に関わらない」ことを表明すべきと考えます。 

 理事長から「私も弁護士をしている。NPO関係者から顧問弁護士の依頼を受けるかもしれ ないが、そういうことも問題にされる可能性がある。どんな個人にも『職業選択の自由』があ る」、事務局長からは「何らかの仕事をしないと生活が維持できない。個人的なビジネスをしてフィーを得ている」との話があった。
 会員の中からは「自分も営業上の利益を図るためにNPOに参加している。潔癖主義にならなくてもいい」などとの意見があり、私は「運営に関わる中心メンバーに限ってどの企業とような形で関係を持つかが内部に公表され、理事会などで承認されて仕事につくのであれば構わないが、関与の内容が誰にも知られていない状態で賛助会員企業と個人的に契約関係を持つのは不適当だ」と述べたが結論に至らず継続審議となった。

 当時まだ知らなかったが、後日会員企業C社から話を聞いて驚かされた。→7項


3.定例総会前に
 理事長・専務理事から、継続審議になっていた私の定款改正案について話をしたいという連絡を受け、3人で話をしました。 「まだ結論が出せない、議題に入れると議事が混乱するので会議の議題から外させて欲しい」という趣旨でした。

 理事長から「事務局長は亡くなった江本 央さんの後継者のような存在で、NPOは彼に活動の場を提供するだけでも意味がある」という話も出ました。後日確認したところ、「そんなことは言っていない」と返事があり、。


4.理事の辞任と退会を通知
 2005年3月になっても状況は何も変わっていなかった。
 私は理事長宛に「私が昨年提起した問題が放置されるのなら理事を辞任し正会員としての立 場も継続しない。外断熱推進会議のHPにある「外断熱アカデミー」も3月末限りで中止して欲しい」とのメールを送信した。

 理事長から、私が事務所移転先が見つかるまで何も知らされなかったことには触れずに、 「手続き的にも問題はなかったものと思われます」との紋切り型な返事を貰った。
 事務所移転の最終判断をした当事者としてはそう答えざるを得ないだろうと思った。

 私は、自分がなぜNPOを脱退したか理由をその時点で公開しようと考えていて、理事長にもその旨を公開質問状に順ずるものと理解して欲しいと伝えました。
 理事長から「彼の問題について意見があれば、私に先ず申し出てください。『公に』議論するのはもっと発展的な問題について行った方が、貴殿の立場を崇高なものにできるのではないかと思う」との助言を受け、暫くの間この問題を公にすることは控えることにしました。
 


5.上納金?への愚痴
 あるときB社に連絡したところ、「NPOがイベントをやると言って費用分担の割り当てがきた」と愚痴を聞かされた。「事業は採算に乗らないのに費用ばかりが発生してかなわない」と愚痴は続く。
 「黙って言われた額を払う方にも問題があるよ。ヤクザやヤミ金からの非合法な請求でも、請求されたものを支払えば返ってくることはない。まして合意して支払に応じたあとで文句を言うのも可笑しいんじゃないの?」 私は少し冷たく言った。


6.Cさん
 Cさんに仕事の手助けを依頼したとき「今、NPOに関係していないのなら手伝ってもいいよ!」と快諾してくれた。
 「なぜNPOに関係しているなら手伝ってくれないの?」と聞くと「NPO関係者が『NPOが3年以内に結果を出す』という条件で関係企業から個人的に金を貰っているらしい、なかなか結果が出ないので資金源をヨーロッパ視察ツアーに切り替えるようだ。NPOは個人的な金儲けばかり考えている。加藤さんが今もNPOの中で活動しているのなら関わりたくなかった」と言われ、私の心配したことが実際に外部にも感じられるほどになっていると感じた。


7.びっくり
 D社のD部長と呑みながら話をした。
 「どうしてNPOに出てこなくなったの?」
 ここまで書いてきたことをざっと話した後、「お宅の会社も彼と顧問契約してお金を払って いるんじゃないの?」と聞くと「『NPOを支援する気持があれば事務局長を個人的に資金援助してくれ』と頼まれた。『理事長・専務理事は定職に就いている。加藤(私)は資産家だから生活に問題はない。だから自分だけに資金援助をしてくれ』と言われた」と続く。

 「結果としてNPOがやってきたことは役に立ってきたと思うが、営利を目標とする企業が見返りもない金を払うにも限度がある」と愚痴も聞こえてきた。

 そう言われて思い出した。ヨーロッパ旅行中あるツアー参加者から「加藤さんは資産家だ
そうですね。マンションを持っているんですか?」と突然尋ねられた記憶がある。そのときは『悪い冗談を広めているな』としか考えなかったが、『加藤は資産を持っているから手弁当で動ける』と言い、外断熱推進会議に期待し支援しようとする企業の好意が、事務局長個人だけに向けられるように裏話をしていたのだ。


8.構図
 「他人の意見を取り入れず自分のやりたいようにNPOを切り回し、その立場を外断熱関係企業に売っていた」という構図が初めて見えてきた。

 NPO法人の組織的に行われるべき意思決定を実質的に個人が進めることと、本来法人に協賛会員の会費として支払われるべき金銭を個人的収入にしてしまうことは根を一にしている。

 法人の意思が複数の関係者の合議で決定されているとすれば、「NPOの支援のため私に資金援助してくれ」と要請された企業も個人を援助するとは考えられない。

 「資金援助要請」の現場にいた訳ではないので断言することはできないが、営利法人からNPO法人に賛助会費的な性格を持って支払われた金銭を私したとすれば刑法に触れかねない問題である。

 定款改正案審議のときに説明されたように個人の職業選択の自由として認められる仕事をしていたとしても、その依頼にあたって「『理事長・専務理事は定職に就いている。加藤(私)は資産家だから生活に問題はない。だから自分だけに資金援助をしてくれ』と言うことは「李下の冠」との指摘を免れられない。

 理事会で事務局長が答えたように「個人的なビジネスをしてフィーを得ている」のならなぜ 3人の五役会メンバーの経済状況に言及する必要があったのでしょうか?

 事務局長が設立した有限会社EIとNPOの関係についても大きな問題があります。NPO は同時に非営利活動を損なわない範囲で営利活動を行なうことができますが、事務局長個人が これに競合する有限会社を設立してNPOが上げられる利益を個人的な事業に振り向けること は組織的な背任を可能にするとの指摘を免れるものではありません。


9.まとめ
 8月5日7・8項の内容と3月の申し入れ後「外断熱アカデミー」を4ヶ月も掲載し続けていることを善処するよう理事長にメールで依頼した。
 (外断熱アカデミーは9月のサイトリニューアルでNPOホームページから削除された。)

 2003年秋のNPO事務所移転以降の事態は事務局長が情報を内部に公開しない組織運営を進めたことに組織としての問題があると考えていたが、その後明らかになってきたことを組み合わせると、事務局長の個人的な判断で非営利活動法人を差配することを、賛助会員企業から個人的に賛助金を集める仕組みを作る根幹に置いたと見ることが出来る。

 彼が10人の理事の一人として1/10の議決権を持つのみであれば、個人に集中的に資金 援助を集めることはできないだろう。

 彼にとって理事会は形式的・翼賛的に事務局提案を承認し、法人の活動を法的に正当化するためのもので、彼の思うままにNPO法人を動かせなければ事務局長の集金メカニズムが働かない。

 そういう先入感を持ってNPOのHPを見ると見えてくることがある。

 企業ホームページへのリンク集はほとんどが協賛金支払企業リストと重なります。リンクが貼られていない企業の中にも外断熱を考える場合に無視できない企業がありますが、リンク基準を示さずに事務局の判断だけでリンク先を決めることは公益的活動を標榜する非営利活動法人の取るべき道ではありません。

 私はたまたま事実の一部を知る機会に恵まれましたが、これが全てではありませんし精度も充分ではありません。

 ここに書いたことは私怨を吐露することが目的ではありません。
 3月の理事退任にあたり「彼の問題について意見があれば、私に先ず申し出てください。」とコメントをくれた理事長に2005年8月5日付けで、今回明らかになった事実とともに8月中の面談を申し入れましたが、4週間を経過しても連絡がありませんでした。

 かつて私も関与していたNPO法人が個人の金儲けの道具として動かされ異なる意見を封殺し続けるなら、外断熱工法の正しい普及を阻害しかねないとの危機感を感じます。

 今の私に出来る唯一の方法は、NPO正会員・理事・監事によって信頼回復のための必要な措置が取られることを期待しつつ、事実を明らかにすることしかありません。

 NPOを去った私が口を出せることではありませんが、理事・監事をはじめ正会員によって精査され「濡れ衣を晴らす」なり「適切な措置をする」なりの対応がなされ、非営利活動法人が信頼を回復し日本の外断熱の普及に役立つことを期待します。

 ここまでいろいろ書いてきましたが、私の疑念を晴らす監査報告がされるならば、喜んでこの記事の訂正とお詫びを掲載する意思があります。


10.蛇足
 2005年6月だっただろうか?夜中にEさんから電話がきた。「貴方(つまり私)がNPOに言ったこと、よく判っています。私は立場上貴方に賛成できなかったけれど、貴方の言ったことは正しかったと思っています。また近いうちに会って話がしたい」
 これを聞いて「立場上って、どんな立場なんだ?」と訝しく感じた。

 その後まだ彼から連絡はない。この記事を公開すると、さらに私に会いにくくなることだろう。

 彼は今もNPOの理事の一人だ。

 近日中に続きを書かせていただきます。
 
 
 



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